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チック・コリアの遺作のひとつ、ベラ・フレックとの最後のアルバム『Remembrance』発売 1曲試聴可

2024/03/16 20:00掲載
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Chick Corea and Béla Fleck
Chick Corea and Béla Fleck
チック・コリア(Chick Corea)の遺作のひとつ、バンジョー奏者ベラ・フレック(Béla Fleck)との最後のアルバム『Remembrance』が海外で5月10日発売。リリース元はThirty Tigers。

2人は、2007年に初のフルアルバム『The Enchantment』をリリースし、ラテン・グラミー賞で最優秀インストゥルメンタル・アルバム賞を受賞。その後、2015年にライヴ・アルバム『Two』をリリースし、2019年に最後のツアーを行いました。

プレスリリースによると、フレックがプロデュースしたこのアルバムには、これまでに発表されていないコリアの楽曲3曲と、フレックが書き下ろした短い即興曲5曲も収録されます。

コリアの未発表曲には「Enut Nital」と「Continuance」が含まれており、後者はデュオがライヴ・コンサートのために発掘した古い作品です。フレックの楽曲には『Remembrance』のオープニング曲「The Otter Creek Incident」、息子へのトリビュートである「Juno」が含まれています。また、セロニアス・モンクや18世紀のイタリアの作曲家ドメニコ・スカルラッティの解釈もあります。

フレックはこのアルバムについて「時間がなくなる前に、2人を新しい境地に押し上げました。ここでは、チック・コリアの別のクールな姿が見え、私たちにはない彼のさまざまなプレイを見ることができます。素晴らしいチック・コリアはたくさんありますが、これはまた違うものです」と話しています。

コリアは2015年に「ベーラとのデュエットはとても共感できるものであり、快適で、精神的にも心地よいものになった。音楽的な冒険をしないという意味ではなく、僕たちがやろうとしていることは何であれ、音楽的なものになることが分かっているんだ」とコメントしていました。

フレックは「僕の人生の中で特別な関係の一つだった。彼は僕にとても親切で、とても助けてくれた。僕は彼から多くのことを学んだ」と付け加えています。

このアルバムから、コリアが最後に録音した楽曲のひとつであるタイトル曲「Remembrance」が先行公開されています。

フレックは「完璧なチック・コリアの曲のひとつ。僕にはニューオリンズの葬送行進曲のように聴こえるけど、ラテン音楽の要素も含んでいる。彼のすることすべてがそうであったようにね」と話しています。

■『Remembrance』

1. The Otter Creek Incident (Béla Fleck)
2. impromptu III: march hare
3. Enut Nital (Chick Corea)
4. impromptu II: mock turtle
5. Bemsha Swing (Thelonious Monk, Denzil Best)
6. Lucky Bounce
7. impromptu I: cheshire
8. Remembrance (Chick Corea)
9. Juno (Béla Fleck)
10. Scarlatti Sonatas (Domenico Scarlatti, arr.. By Corea, Fleck)
11. impromptu V: jabberwocky
12. Small Potatoes
13. Continuance (Chick Corea)
14. impromptu IV: gentleman fish