スティーリー・ダン(Steely Dan)のツアーを16年間支え、またパット・メセニー、ジョン・マクラフリン、ウェイン・ショーターらとのコラボレーションでも知られる、キーボーディスト/ソングライター/プロデューサー/アレンジャーの
ジム・ビアード(Jim Beard)が死去。ビアードの代理人によると、突然の病気による合併症で3月2日にニューヨークの病院で亡くなっています。63歳でした。
訃報を受け、ビアードが2008年からツアーに参加していたスティーリー・ダンは公式サイトに「私たちの友人であり同僚が亡くなったことを、大きな悲しみとともにお知らせします」という追悼コメントを発表しています。ビアードが参加した最後の公演は1月20日でした。
ジム・ビアードは1960年8月ペンシルバニア州リドリー・パーク生まれ。10代までにジャズ作曲家でトロンボーン奏者のドン・セベスキーに編曲を、イギリスのキーボード奏者ジョージ・シアリングにピアノを師事。大学ではジャズ・ミュージシャンのスライド・ハンプトンやレッド・ロドニーと共演した。
1985年に音楽キャリアを追求するためにニューヨークに移住。それ以来、さまざまなミュージシャンと世界的なツアーを行い、幅広い音楽スタイルのアーティストとレコーディングを行った。
80年代半ばにはジョン・マクラフリンのツアー・メンバーとなり、1986年にはウェイン・ショーターと活動を開始した。その後半世紀にわたり、ジョー・スコフィールドやパット・メセニーとツアーを行った。
またキャリアを通じて、マクラフリン、マイケル・ブレッカー、ベラ・フレック、アル・ジャロウ、ジョン・メイヤー、ミシェル・ンデゲオチェロ、デヴィッド・サンボーン、エスペランサ・スポルディング、スティーヴ・ヴァイなど数多くのアーティストの作曲、編曲、演奏に参加した。
2008年には、スティーリー・ダンのツアー・キーボーディストに起用され、ウォルター・ベッカーのソロ作品にも参加した。
ビアードは1990年のソロ・アルバム『Song of the Sun』をリリース。その後、6枚以上のソロ・アルバムを発表した。