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ロブ・ハルフォード、インダストリアル・メタル・プロジェクト“2wo”について「再評価を待っている」

2024/03/06 18:32掲載
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2wo / Voyeurs
2wo / Voyeurs
ジューダス・プリースト(Judas Priest)ロブ・ハルフォード(Rob Halford)は“2wo”名義で1998年にリリースしたインダストリアル・メタル・アルバム『Voyeurs』について、Stereogumの新しいインタビューの中で語っています。ハルフォードは、ケイト・ブッシュの80年代の楽曲がドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』で使われてリバイバルヒットしたような再評価を待っているという。

Q:ジョン5やトレント・レズナーらが参加したゴス・インダストリアルなロブ・ハルフォードのアルバムがあることは、あまり知られていません。この時、いつものスタイルから大きく外れたことをやろうと思ったのはなぜですか?

「2woがケイト・ブッシュの『ストレンジャー・シングス』のような瞬間を迎えるのを待っているんだ。ケイトの時もそうだった。TikTok世代の子供たちは、それがどこで作られ、何年前に作られたかなんて気にしていない。素晴らしい曲だ。あのアルバムには本当に強い瞬間がいくつもある。もともと一緒にやっていたボブ・マーレットもそうだったように、そういう出会いのひとつだったんだ。音楽業界ではこういうことがよくある。

俺はボブ・マーレットと知り合った。彼はジョン・ローリーという知り合いのギタリストについて教えてくれた。彼は本当にクールなことをしている。俺は彼に“一緒に何かできないか?”と言った。そうしてみる。とても簡単なことで、何の計画もなく、ただ“何ができるかやってみよう”ということなんだ。ボブ・マーレットは初期のデモにある種のビジョンを持っていた。そのデモはまだ手元にある。素晴らしいよ。

それから数週間後、俺は(世界で最も有名な謝肉祭・カーニバルのひとつ、ニューオーリンズ)マルディグラのためにニューオーリンズにいた。街を案内してくれる友人と一緒だった。彼は“あれがトレント・レズナーのスタジオだよ。中に入って挨拶したら?”と言ったが、俺はそんなことはしない。音楽業界にはそういうのがあるんだよ。とにかく、俺らは街をドライブして、またドライブしていた。そして、なぜそんなことをしたのかわからないが、でもそれが人生であり、運命であり、宿命なんだ。俺は“降ろしてくれ。20分後にまた来て”と言った。

シャロン・テートのドアへ行った(※トレント・レズナーはかつて、シャロン・テートがマンソン・ファミリーに殺害された邸宅のドアを所有していたらしい)。ノックすると、デイヴ・オギルヴィーがカメラの後ろから出てきて、"“ロブなのかい?”と言った。俺は“ああ、トレントがここにいるか確認しようと思ってね”と言うと、“もうすぐ来るよ。入ったら?”と言われて、それでスタジオに入った。初めてデイヴに会った。スキニー・パピーの“レイヴ”デイヴ(スキニー・パピー時代のデイヴのこと)のことは知っていた。そこにトレントがやってきて“ああ、なんてことだ、お会いできて嬉しいです。プリーストの大ファンなんだ!”と言っていた。

お茶を飲んで、ケーキを食べて、話をした。彼は“いま何してるの?”と言ったので、俺は“ボブ・マーレットとジョン・ローリーという新人のギタリストと一緒にやっている”と言うと、彼は“そうなんだ、カセットか何か持ってる?”と言った。そのあと、スタジオに行き、デモをかけると、トレントが乗り気になってきた。アルバム全部を聴いた彼は“これのコピーを俺に預けてくれないか?”と言った。“いいよ、君はトレント・レズナーだからね。そうしよう”。数日後、彼から電話がかかってきた。“参加させてくれないか?デイヴ・オギルヴィーを参加させてもいい?”と言っていたので、“もちろんだ!”と答えたよ。

数日後、俺はレイヴが多くの仕事をしていたバンクーバーにあるブライアン・アダムスの家に行った。彼は他の人たちと一緒にコンピューターを使って音を作っていた。“このトラックはどう思う?”まるで研究室にいるみたいだ。彼はマッド・プロフェッサー・レイヴだ。そうやってプロジェクト全体がまとまっていった。最終的なミックスを手にしたとき、俺はただただ驚いたよ。オリジナルのデモとは明らかに変わっていた、とてもクールで刺激的な方法でね。“I Am A Pig”“Leave Me Alone”“Water's Leaking”は今でもいい曲だ。そのような機会があったことをうれしく思うよ。TikTokでバズる瞬間をみたいよ」

アルバムはYouTubeほかで聴けます