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スティーヴ・ルカサーの息子とフィル・コリンズの息子、新バンド結成の経緯と有名人の父親を持つことがプレッシャーになる理由について語る

2024/03/05 18:52掲載
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The Effect
The Effect
スティーヴ・ルカサー(Steve Lukather)の息子トレヴ・ルカサー(Trev Lukather)フィル・コリンズ(Phil Collins)の息子ニック・コリンズ(Nic Collins)らが組んだ新バンド、The Effect。2人は米PEOPLE誌の新しいインタビューの中で、結成の経緯、有名人の父親を持つことがプレッシャーになる理由について語っています。

The Effectは2023年結成。メンバーは2人と、TOTOの2023年サポート・メンバーのスティーヴ・マッジオラ(Steve Maggiora)、シンガーのエメット・スタング(Emmett Stang)の4人です。バンドは同年に2枚のシングル、「Unwanted」と「Something Wrong」をリリース。彼らは10曲のミキシングとマスタリングを終え、フル・アルバムをリリースする予定ですが、まだ具体的な発売日は決まっていません。

トレヴとニックは何年もインスタグラムでやりとりをしましたが、実際に直接会ったのは2023年1月が初めてでした。

ニック:
「初めて会ったとき、トレヴは彼が前にやっていたバンドのことを話してくれたけど、彼はまたバンドをやることに全く興味がなかった。僕たちはただ友達としてディナーに行ったんだけど、たぶん何らかの形で一緒に仕事をしたいと思っていたんだ」

トレヴは以前、別のバンドで活動していましたが、そのバンドは新型コロナウイルスのパンデミックによって頓挫してしまいました。その経験は彼に傷跡を残したそうで、その心の傷が最終的にプロデュースやソロ活動にシフトするきっかけとなったという。

しかし、トレヴは、ニックという、ロックスターの息子として育ったことを理解してくれる、気の合う仲間を見つけました。やがて2人は、本質的に似た人生を歩んできたことに気づきました。

ニック:
「僕たちの人生のいくつかの側面が似ているのは、実に奇妙なことだった。僕たちはとても幸運で、とても恵まれた生活を送ってきた。でも、自分の人生や家族のことが脚光を浴びると、多くの人には理解されない面もある。だから、そのことで絆を深めることができたのは......お互いを知り始めるときに本当に役立ったよ」

この出会いの直後、トレヴがニックにメールを送り、バンドを結成しないかと尋ねたことで、The Effectは始動しました。ニックは興味をそそられ、トレヴが後に 「Unwanted」 となる曲のリフを送ってきたとき、彼はその気になったという。やがて、2人はバンドにスティーヴとエメットを迎え入れます。

ジェネシスやマイク&ザ・メカニックスのツアーにも参加したことのあるニックは3歳からドラムを叩き、一方、トレヴは4歳から12歳までドラムを叩き、そして13歳の時、TOTOの再結成ツアーで父親がギターをかき鳴らすのを見てギターを手にしました。

ニック:
「僕の一番古い記憶は、父の最後のツアーで、毎晩パフォーマンスするのを見ていたことなんだ。最終的にこれが僕のやりたいことになると確信していた」

トレヴ:
「僕らがこんなことをやっているのは、父さんたちのことが大好きで、幼い頃に父さんたちからインスピレーションを受けたからなんだけど、僕たちは自分たちらしさを見つけたし、父さんたちはそれをすごく支持してくれている。影響を受けている部分もあるけれど、自分たちらしさを確立できたという自信はあるよ」

ニック:
「自分たちがどんなジャンルになるのか、話し合ったことは一度もない。トレヴのリフに僕がドラムを叩いて、その上にスティーヴが乗って、トップ・ラインをエム(エメット)が歌う、みたいな感じ。奇妙でハードなポップ・ロックって感じかな。アルバムには様々なサウンドがある。ロックバンドがポップソングを作っているような感じだよ」

有名人の父親を持つことについてトレヴとニックは。最終的に成功するか失敗するかは、血筋ではなく才能にかかっていることを知っていますが、それでも2人は、自分たちのキャリアがしばしば監視の目にさらされていると話しています。

トレヴ:
「ネポベイビー(※親の七光り/親の名声やコネの下で成功する子どもたち2世セレブ)というのは、本当に何も働きたくない人たちが、そういう機会を得て、それほど素晴らしいわけでもないのに、スポットライトを浴びて脚光を浴び、出世していくためにあるような気がする。僕はその腹立たしさは理解できる。

今のところ、僕はワニの皮を被っている。雑音を消して、ポジティブなことに集中すればいいんだ。仕事に打ち込むことが大事。親が誰であろうと関係なく、自分のやっていることが良くなければ、長くは続かないし、残酷なほど苦痛を伴うことになる」

ニック:
「僕はそれをポジティブにとらえることにした。だって、どうしようもないからね。初めて父のソロ・ライヴに参加しとき、“ああ、フィルの息子だから、ライヴに参加できて良かったね”というようなコメントをもらった。僕は完全に理解したよ。まあ、そういう見方もできるよね。僕は16歳だし、僕の演奏を聴いたこともないだろうしね。僕は、ツアーに出たときに誰にも何も言われないように、一生懸命準備をやっておこうと思った。ちょっとしたプレッシャーもあるよ。何があってもベストを尽くすんだ」

またトレヴの妻であるマディソン・ケインの存在が、バンドの成功の「大きな一部」だとトレヴは考えているという。マディソン・ケインは、ジャーニーのジョナサン・ケインの娘で、バンドのスタイリングを手伝い、また写真を撮ったりミュージックビデオを監督したりしています。

ニック:
「彼女はバンドのサッカーママ(※子どもたちのために一日中走り回る多忙な母親)なんだよ。ニックの姉で女優のリリー・コリンズも、10月に行われた最初のライヴでバンドグッズを身に着けてサポートしてくれた。(彼女たちなしでは)バンドの活動はバラバラになってしまうと思うよ」

以下は以前に公開された映像

「Something Wrong」のミュージックビデオ


「Unwanted」のミュージックビデオ