アイアン・メイデン(Iron Maiden)の
ブルース・ディッキンソン(Bruce Dickinson)はお気に入りのヴォーカリストについて語っている中で、「もし驚くほどに最高のメタル・ヴォイスを聴きたいなら、
トム・ジョーンズ(Tom Jones)を聴いて、もしその声がメタルやロックをやっていたらと想像してみてほしい。すごいよ、彼は」と話しています。またサウンドガーデンの
クリス・コーネル(Chris Cornell)を「どの世代よりも素晴らしい声の持ち主」と絶賛しています。
ディッキンソンはSongFactsのインタビューの中で、お気に入りのロック・シンガーの名前を挙げています。
「シンガー全体では、残念ながらもうこの世にいないけど、クリス・コーネルは、俺がこれまで聴いたどの世代の中でも素晴らしい声の持ち主だった。悲しいことに、彼は亡くなってしまった。ANGRAのアンドレ・マトスも亡くなった。みんなもういないけど、彼らには人々を感動させる力があった。彼らは最高の叫び声を上げることもできたけど、声で人々を感動させる能力を持っていた。
クリス・コーネルのパフォーマンスで好きなもののひとつは、彼がいかに優れていたかを示している、ジェームス・ボンドのテーマ(映画『007/カジノ・ロワイヤル』の「You Know My Name」)を歌っているところ。素晴らしいヴォーカル・パフォーマンスだ。面白いことに、彼は素晴らしいヴォーカル・パフォーマンスの栄誉を(映画『007/サンダーボール作戦』)“Thunderball”を歌ったトム・ジョーンズと共有している。
もし驚くほどに最高のメタル・ヴォイスを聴きたいなら、トム・ジョーンズを聴いて、もしその声がメタルやロックをやっていたらと想像してみてほしい。。明らかに昔はそうじゃなかった。でも、すごいよ、彼は。パワー、響き、トーン...素晴らしいよ。
ロニー・ディオも......俺が愛してやまないシンガーたちは、残念ながらもうこの世にいない。ジョニー・キャッシュと彼の歌い方も大好きだった。台詞の言い回しとか、何か特別なものを感じていた。彼がやった(ナイン・インチ・ネイルズのカヴァー)“Hurt”は、彼のものだ。彼はあの曲を自分のものにしている。最高のパフォーマンスだよ」
Q:先ほど
ロニー・ジェイムス・ディオ(Ronnie James Dio)の話が出ましたが、クリス・コーネルと、ディオのブラック・サバスやレインボーでの歌唱には相関関係があると時々耳にします。
「そうだね。正直に言うと、クリスはロニーよりも感情の幅が広かったと俺は思う。ロニーは“Stargazer”のようなタイプの曲をとても美しく歌っていたし、“Temple Of The King”のような中世的な曲も歌っていた。本当に素晴らしい。
ロニー・ディオのパフォーマンスで好きなもののひとつは、(ロジャー・グローヴァー)『The Butterfly Ball(and the Grasshopper's Feast)』の“Love Is All”だ。素晴らしい。ロニーの若い頃のヴァージョンだ。ロニーの声は年を経るにつれて暗くなっていったが、パワーは健在だった。“Love Is All”を聴いたとき、“彼の声はまるでクリスタルのようだ。クリスタルのようで、その下に毛皮のような部分がある”と思ったのを覚えているよ。ゴージャスだった。俺はロニーの大ファンなんだ。
クリス・コーネルは、彼がベストを尽くし始める前に、俺たちから奪われてしまった。とても悲しいよ」