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前立腺がん闘病中の元デュラン・デュランのアンディ・テイラー チャールズ英国王は「僕たちすべてのがん患者の声を代弁してくれた」

2024/02/20 12:04掲載
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Andy Taylor
Andy Taylor
デュラン・デュラン(Duran Duran)の元メンバーで、前立腺がんと闘っていることを公表しているアンディ・テイラー(Andy Taylor)。英国のチャールズ国王が、がんと診断されたことを公表したことを受け、英インデペンデント紙に長文を寄稿。アンディは、公表することで新たな治療を受けることができたという自身の経験も語り、「僕たちすべてのがん患者の声を代弁してくれた」と国王の決断を称賛しています。

「進行性の前立腺がんのため、2022年11月のデュランのロックの殿堂入りを欠席せざるを得なくなった。病気を公表した後、僕の親友で音楽エグゼクティブのメルク・マーキュリアディスは僕にこう言った。“心配するな、公表すれば気分も変わるだろうし、君の世界は孤独な場所ではなくなる”。彼は正しかった。

今から5年半前、生検の結果が明らかになった日のことは鮮明に覚えている。その知らせは良いものではなく、父が初めてがんの診断を僕に告げた時と同じように、僕たちの世界は一瞬にしてひっくり返った。僕はほとんど話すことができなかった。父は2005年に67歳で亡くなった。

診断される前にどのような人生を送っていたにせよ、“残念ですが、あなたは進行性のがんです”という言葉を聞いただけで、未知の恐怖に震え、衝撃の大きさに恐怖を感じて、ぞっとする。どんな特権や地位にあろうとも、どんなに権力を持っていようと、どんなに悪名が高かろうとも、それは最も屈辱的な試練であり、誰も望まない経験である。

すべてをさらけ出した後、僕は大きな幸運に恵まれた。末期と診断されたニュースが広まったとき、不屈のサー・クリス・エヴァンス教授率いるキャンサー・アウェアネス・トラストから連絡を受けた。その後、僕の結果は劇的に変わった。もし僕が、自分の病状について“不平を言わず、説明もしない”ことを選択したままだったら、結果はまったく違ったものになっていただろう。今日、僕はとても生き生きと生きている。クリス卿、ありがとうございます。

1月に国王が勇気を持って前立腺肥大の手術を受け、そのあと、家族にとっては打ちのめされるような出来事だったに違いないが、国王は先日、がんと診断されたという悲しいニュースを公にした。ご想像のとおり、それを公表したとき、僕は驚いた。がんに対する意識向上がもたらす影響はこれ以上ないほどのものだっただろう。

診断を公表することで、国王は何千もの命、数え切れないほどの頭痛や心痛を救うことになるだろう。意識を高めることで、多くの不安を抱えながら生きているであろう多くの人々に希望を与えることになる。世界で最も有名な男が、最も謙虚な行為をしている。中身はみんな同じなんだ。

国王が行ったことの重要性を過小評価することはできない。権力がめったに有効活用されないこの世界では、がんとの戦いは平和に近い戦いだ。でも、僕たちは語り続け、思いやり、疑問を持ち続けなければならない。決して答えをノーとしてはいけない。

僕は今、ルテチウム177という治療を3分の2まで終え、再び生きることを学んでいる。治療が“楽勝”でないことは多くの人が知っていると思うが、数年前には戦いに勝つ手段はなかった。しかし、今、僕はまだ戦いの中にいる。打撲はしたけど、ボロボロではない。火傷することなく軽く揚げられだだけだ。僕を支え続けた最も強力なもののひとつは、妻や子供たちに別れを告げるなんて、そんなことが起こるはずがないという悲痛な思いだった。

チャールズ国王が夫であり、父親であり、祖父であることを忘れてしまいがちだ。家族として、何をすべきか、何をすべきでないかを受け入れる際に、身震いするような恐怖を感じたことがあったはず。また、疎遠となっている親族(※ヘンリー王子?)のことも本当に心配している。僕も父が病気になったとき、カリフォルニアから英国に戻るという思いがけない旅をしたことがある。本当に長い道のり。少年を休ませてあげてほしい。彼もただの人間だ。

当然のことながら、国王は最高の医療を受けることができる。がん治療の進歩は現在、ある程度のペースで進んでいる。しかし、ほんの数年前までは、治療情報へのアクセスは非常に限られており、同じような行き詰まりに陥ることが多かった。

だからこそ僕は、一般的な知識における受け入れがたいギャップを修正し、個人に特化した情報に簡単にアクセスできるようにするために、クリス卿と彼のチームの旅をサポートしてきた。そうすることで、僕たちは皆、より良い情報を得ることができ、自分の判断に自信を持ち、真の知識で武装することができる。

僕たちの2人に1人は... つまり、50%の人が一生のうちにがんと診断される。がんに対する認識と予防の重要性は、いくら言っても言い過ぎではない。これほど高い確率が積み重なっている以上、多くの人にとって、それはもはや“もし”ではなく“いつ”なのだ。だから、何か心配事や疑わしいことがあれば、誰かに相談してほしい。何でもないことかもしれないけど、何かあったときに“もっと早く相談していれば......”と後悔したくないものだから。

一日でも王様になろう

アンディ・テイラー」