米国政府は、ミュージシャンやパフォーマーが米国に入国するために必要なビザの申請料を値上げすることを発表。
4月1日より、ミュージシャンやパフォーマーが米国に3年間滞在できる長期の就労ビザのOビザの申請料金が現在の460ドルから1,055ドル(約16万円)に値上げされます。また米国への短期滞在を認めるPビザの申請料も現在の460ドルから1,015ドル(約15万円)に値上げされます。
いずれも2倍以上の値上げですが、当初に発表された変更案よりも価格は下げられています。
米国市民権・移民局(USCIS)が2023年1月に発表した変更案では、Oビザは1,655ドル、Pビザは1,615ドルという3倍以上の値上げを提案していました。この計画が提案された後、多くの音楽コミュニティは反対を表明。USCISが開設したコメントページには、8,000件近い投稿が寄せられ、そのほぼすべてがこの計画に反対するものでした。
USCISは、この計画を2023年夏に保留。今回新たな価格設定をして値上げを発表しています。
USCISはまた、ミュージシャンやパフォーマーを入国させるためにI-129フォームを提出する雇用主(会場やプロモーターなど)の負担となる手数料が追加されることも新たに明らかにしています。小規模雇用主(従業員数25人以下)の場合、この手数料は300ドルとなり、大規模雇用主の場合は600ドルとなるという。
ツアーミュージシャンのビザ申請料の値上げは2016年以来。USCISは今回の値上げについて「事業コストをカバーし、将来のバックログ(積み残しや残務)の蓄積を避けるため」に必要なものであると主張しています。