デヴィッド・ボウイなどを手掛けたプロデューサーの
トニー・ヴィスコンティ(Tony Visconti)は、黒澤明監督映画『用心棒』が大好き。1965年に来日した際、着物が欲しくなったヴィスコンティは呉服屋を訪れる。店員は花や竹の絵が描かれたカラフルな着物を見せたが、彼が欲しいものではなかった。言葉が通じなかったため困った彼は「トシロウ・ミフネ ヨウジンボウ!」と言うと、念願の黒い着物が出てきたという。その着物は今でも家の中で着ているという。
ヴィスコンティは『用心棒』を再び観た翌日にSNSに感想を投稿しており、その中で、このエピソードを思い出して書いています。
「1965年にアメリカのバンドのツアーで東京に行ったとき、本物の着物が欲しくなった。呉服屋に行って着物が欲しいと頼んだ。店員たちは、花や竹が描かれた色とりどりの着物を見せてくれたけど、僕は全部断った。僕は黒が欲しいと言ったが、言葉が通じず、お互いを理解することができなかった。最後に僕は“トシロウ・ミフネ ヨウジンボウ!”と言うと、念願の黒い着物が出てきた。 今でも家の中で着ているよ」