ポール・マッカートニー、デニー・レインを偲ぶ／ウイングス結成のインスピレーションの源はジョニー・キャッシュだったことなど語る

ポール・マッカートニー（Paul McCartney）は、ウイングス（Wings）のアルバム『Band on the Run』の50周年記念エディションの発売にあわせて、英MOJO誌のインタビューに応じました。デニー・レイン（Denny Laine）を偲び、またウイングス結成のインスピレーションの源はジョニー・キャッシュだったことなどを話しています。

このインタビューの直前、デニー・レインが亡くなったというニュースが飛び込んできました。

「デニーは良くなっていると聞いていたし、将来への希望もあったが、言うまでもなく、そうではなかった。デニーは素晴らしかったから、とても悲しいよ。ビートルズの後に別のバンドを始めようとすることを想像できるかい？　デニーと一緒だったから、なんとかなったんだ」

「ビートルズが終わった後、僕はいくつかの選択肢に直面した。ひとつは音楽を完全にやめて、神のみぞ知ることをすること。もうひとつは、エリック・クラプトンなどの超有名な人たちとスーパーバンドを始めることだった。どちらも好きじゃなかったから、考えたんだ。“ビートルズはどうやって始まったんだろう？”とね。自分たちが何をやっているのかわからない仲間の集まりだった。そのとき、第3の選択肢があることに気づいたんだ。大して有名ではないバンドを結成すること。自分たちが何をやっているのかわからなくても気にしない。なぜなら、その過程で学ぶことで自分たちのキャラクターが形成されるから。それは本当に信念の行動だった。実際、クレイジーだったよ」

インスピレーションの源はジョニー・キャッシュでした。

「ある夜、僕たちはベッドにいた。新婚だった。ジョニー・キャッシュが、僕の大ヒーローだったカール・パーキンスと結成した新しいバンドと一緒にテレビに出てきたんだ。彼らは僕の知らないカントリー・ミュージシャンたちと楽しそうに演奏していた。僕はこう思った。“ジョニーが戻ってきた、格好いいな”。そして僕はリンダに向かって“バンドを組むかい？”と言った。彼女は“もちろん”と言った。僕たちはそういう関係だったんだ」