David Lee Roth - Eat 'Em and Smile Tour (Image credit: Neil Zlozower/Atlas Icons)
スティーヴ・ヴァイ(Steve Vai)はポッドキャスト『Let There Be Talk』に出演した際、
デイヴィッド・リー・ロス(David Lee Roth)の『Eat 'Em and Smile』時代のバンドが再結成する可能性について話しています。
「それについて話し合い、検討した時期もあった」と認めたうえで、「でも、ヴァン・ヘイレンに戻る話がきた。だからデイヴはそっちに行ったんだ」と話しています。
続けて、「その機会は既に過ぎ去ったと思う時が来るものだよ。デイヴは引退したと聞いている。僕はソロ活動にどっぷり浸かっている。だから、わからないけど、可能性は低いと思うよ」
ヴァイは同じインタビューの中で、2015年に企画されていた幻の再結成ライヴについても振り返っています。
2015年、ヴァイ、ベーシストのビリー・シーン、ドラマーのグレッグ・ビソネットはアルバム30周年を祝うパフォーマンスを行う予定でした。当初はデイヴィッド・リー・ロスの参加は予定されていませんでしたが、直前になってデイヴが会場に駆けつけました。この記念ライヴは、安全対策と会場のキャパオーバーのため、最終的には中止となりました。
ヴァイはデイヴが参加することになった経緯について、こう話しています。
「デイヴに聞いてみようと思ったんだ。万が一、彼が興味を持っていた場合のためにね」
驚いたことに、デイヴはイエスと答えたという。
「僕たちが到着したとき、(ライヴ待ちの)列は建物の周りをぐるりと囲み、通りまでずっと続いていた。終わりが見えなかった。350人収容の会場に1700人を詰め込んだんだよ。
僕らはバックステージにいて、出番の準備はできていた。
(ライヴは“Yankee Rose”から始まる予定だった)
そのコードを弾いた瞬間に幕が開いて、僕らの演奏が始まってデイヴが出てくる(予定だった)。だから彼は後ろで待っていたし、僕もそこに立っていて、ビリーも、グレッグもいた。ちょうどコードを弾こうとしているところに、男が近づいてきて“スティーヴ、演奏できないんだ”と言った。僕は“演奏できないってどういう意味? 弾けるよ!”と言ったんだけど、彼は“ダメだ。消防保安官が来ていて、ここを閉鎖するように言われたんだ”と言っていた」
ヴァイは、演奏を続けるためなら罰金を払ってもいいと言いましたが、刑務所行きになる可能性があり、会場がライセンスを失うかもしれないと言われて、二の足を踏んだという。
「僕の手はこう言っている。“ただコードを弾くんだ。そんなことは忘れろ。頑張れ!”とね。
僕にはできなかった。みんなに迷惑をかけたくない。クラブにも迷惑をかけたくないし、自分を困らせたくなかった。それで、コードを弾けなくなったので、戻ってデイヴに“演奏できない”と言ったんだ。
デイヴはその優れたマーケティング頭脳で“完璧だ。俺たちが演奏するよりも、この方がより多くのプレスが集まるだろう”と言っていた。そして、全くもって彼は正しかったんだ」