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リアム・ギャラガーとジョン・スクワイア コラボアルバム制作の経緯語る 早くも次回作をほのめかす ジョンは音楽活動再開の経緯も

2024/01/12 18:15掲載
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John Squire and Liam Gallagher. Photograph: Tom Oxley
John Squire and Liam Gallagher. Photograph: Tom Oxley
リアム・ギャラガー(Liam Gallagher)と、ザ・ストーン・ローゼズ(The Stone Roses)ジョン・スクワイア(John Squire)はコラボレーション・アルバムを今春リリース予定。2人は、アルバム制作の経緯を英ガーディアン紙のインタビューの中で語っています。2人は継続的な音楽関係の始まりになることを願っており、スクワイアはセカンド・アルバムの制作に着手したことをほのめかしています。またスクワイアは音楽活動を再開したキッカケについても語っています。

リアム・ギャラガーはまずこう話しています。

「俺はストーン・ローゼズの大ファンなんだ。バンドに入るきっかけをくれたのは彼らだから、リズムはわかる。ナイン・インチ・ネイルズのトレント・レズナーを歌うわけじゃないんだよ。簡単だと言っているわけじゃない。簡単そうに見えるだけさ」

スクワイアが再び曲を書いていることを知って興奮したギャラガーは参加することを望みましたが、それには2つの条件があったという。それは「ギターを多用した素材でなければならない、スクワイアが歌詞を書かなければならない」でした。

その後、2人の間にテキストメッセージが行ったり来たりし、スクワイアは制作中の楽曲のデモを送り、ギャラガーはセックス・ピストルズ、ジミ・ヘンドリックス、フェイセズ、ビージーズを含む他のアーティストのYouTubeビデオを彼に送ったという。

しかし、その時、このコラボレーションが早くも頓挫しそうになったことがありました。

スクワイア:
「彼に(最初のデモ曲)“Love You Forever”を送って間もなく、彼はそれを送ってきた。僕は(そのデモで)とても高い音域で歌っていた、僕の音域外だったんだ」

デモを送った直後に送られてきたギャラガーのメールにはビージーズの曲が表示されていました。スクワイアはギャラガーが「バカにしている」と思ったようで、「(一緒にやることに)乗り気に乗れない、考え直そうかな」とも思ったという。結局、ギャラガーはスクワイアのデモを受け取る前に、アルバムをどんなサウンドにしたいのかを示すガイドとして、他のYouTubeビデオと同様に送ったものだと判明して、事なきを得ました。

数ヶ月間リモートで仕事をした後、2023年5月、ギャラガーはマックルズフィールドにあるスクワイアのホームスタジオに行き、最初のヴォーカルを録音しました。4ヵ月後、彼らはロサンゼルスに行き、3週間かけて10曲をレコーディングしました。グレッグ・カースティンがプロデュースとベースとピアノを担当し、ドラムはジョーイ・ワロンカーが担当しました。

彼らは、音楽性が“機械的”に聴こえるようなアルバムを作りたくなかったという。

スクワイア:
「完璧さというのは主観的なものだろう。時間が少しずれていて、少しずさんなものがいい。ストーンズやビートルズの曲には、的外れなパーカッションがたくさんあるが、それでも完璧だ」

同紙はアルバムについて、「驚くほど陽気で爽やかなサイケデリック・ブルースのレコードが誕生した。スクワイアの演奏は若返ったように聴こえ、ギャラガーはオアシス以降で最も心地よくフィットしている」とレビューしています。

また同紙によると、アルバムの最後を飾る「Mother Nature's Song」は自然界の美しさを歌った賛歌。ギャラガーのヴォーカルを初めて聴いた時、スクワイアの目には涙が浮かんでいたという。スクワイアによると、こんなことは初めてだったそうです。

同紙がギャラガーには歌詞に対する拒否権があったかどうか尋ねると、スクワイアはその話題は出なかったと答え、ギャラガーは同じ質問に苦笑して「もし変態的な悪ふざけがあったら、俺は明らかに彼を引っ張り上げただろうな!でも、歌詞をみて“俺みたいだ”と思ったのを覚えているよ」と答えています。

同紙はスクワイアにザ・ストーン・ローゼズの終焉と音楽活動に再開についても尋ねています。2011年に再結成したザ・ストーン・ローゼズはアルバムも期待されましたが、実現しませでした。

スクワイアは「そうならないことは明らかだった」と語り、2016年に2曲の新曲を発表しましたが、その時点では「全体的な雰囲気として、誰も一緒にバンドをやることにそれほど乗り気ではなかったし、アルバムを作る気もなかった」。

こうしてローゼズは終わり、スクワイアはビジュアル・アートに戻りました。「どんなものでも作ることは、自分の個性や幸せの有効な一部だと考えている。僕を動かしているのは創造することなんだ」。

音楽活動の再開はある出来事がキッカケでした。2020年に災難に見舞われなければ、再開しなかったかもしれないという。

9歳の息子とバスケットボールをしていたとき、スクワイアはつまずいて利き手の手首を骨折し、親指にも影響を及ぼしました。「パニックになったよ。親指が完全に使えるようになるかどうか、疑問符がついた」。結局、理学療法とギターを弾くための厳しい練習によって、以前のレベルまで回復しました。

この怪我は、彼に再び演奏することを強いただけでなく、そうしたいという欲求を再燃させました。「キー・チェンジ、コード・チェンジ、選りすぐりの歌詞には今でも目がないんだ。それを実現できれば、本当にエキサイティングなんだ」。

スクワイアはギャラガーと一緒に仕事をすることになったとき、「大きな期待」を抱いていたそうですが、彼らの相性はその期待を上回るものだったという。

スクワイア:
「僕のギターの音色が彼の声ととても相性がいいこと、そして僕が書いた曲が彼のためにうまく機能していることに、2人とも驚いたと思う」

ギャラガーとスクワイアは、これが継続的な音楽関係の始まりになることを願っています。彼らは今年後半にツアーを行いたいと考えており、スクワイアはセカンド・アルバムの制作に着手したことをほのめかしています。

以下は2人の1stコラボレーション・シングル「Just Another Rainbow」のミュージックビデオ