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元メガデスのキコ・ルーレイロ 一時的な脱退が恒久的なものとなった理由を語る

2024/01/11 12:40掲載
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Kiko Loureiro
Kiko Loureiro
メガデス(Megadeth)から長期離脱を宣言したあと、2023年末に完全に脱退したギタリストのキコ・ルーレイロ(Kiko Loureiro)。一時的な脱退が恒久的なものとなった理由を米Guitar World誌で語っています。

キコは2023年9月、家族の事情でバンドから離れることを発表。同年11月には、離脱をさらに延長することも発表し、その後、ポッドキャストのインタビューの中でメガデスからの脱退を認めていました。

Q:あなたは2023年末にメガデスを脱退しました。その決断に至った理由は?

「ブラジルへの帰省を予約したのがきっかけだった。最後に行ったのは2019年で、パンデミックの前だった。“家族に会いに行きたい”と思うようになって、2023年の感謝祭の時期に旅行を予約したんだ。メガデスはその時期には何もしないからね。

若くて、結婚もしていなくて、子供もいないとなると、“コンサートは多ければ多いほどいい”という考え方になる。でも、娘はもう12歳だし、一緒に過ごしたい。僕もライヴで演奏したいよ。2015年にメガデスに加入とき、僕には幼い娘と生まれたばかりの双子がいた。ツアーに出なければいけないと思いながらも、子供たちや妻と一緒に家にいたいという思いでいつも葛藤していた。

だから“子供たちが家にいる間、自分は外でロックスターをやるべきなのだろうか?”という気持ちが何度も湧いてきた。(家族との)その瞬間や重要な日を逃せば逃すほど、それは難しくなっていった。

2023年、特に3ヶ月の夏のツアー中、それはさらに難しくなった。だから6月にデイヴのところに行って“これは多すぎる。100パーセントの力を出せるような状態でも気分でもない”と言ったんだ。

演奏したいけど、家にいる必要があるとわかっていたから、複雑な気持ちだった。もちろん、デイヴも予想していなかった。ミスフィッツとフロリダでライヴをやったばかりで、デイヴと話したのはそのライヴの直後だった。

その後、メガデスのマネージメントがそこに来て、9月のライヴには出られないと伝えた。僕が代わりを見つけるのを手伝い、メガデスが準備できるように必要なことをするとも申し出たんだよ」

Q:あなたの脱退が一時的なものではなく、恒久的な状況になったのはなぜですか?

「僕が提案したのは、9月のライヴには出ないで、代わりのプレイヤーを見つける手助けをするというものだった。でも、子供たちのことでいろいろあって、医者に行かなければならなくなった。

メガデスは続けなければならない、そうだよね? いつ、どこでプレーするか、自分で選べるということはない。そうなる可能性はあるとは思うけど、結果的にはそうならなかった。

たぶん、彼らは“次のツアーでキコが出て来ても同じことを言うかもしれない”と感じたのかもしれない。だから僕は彼らに“君たちが僕を信頼できないと感じるのは理解できるよ”と言ったんだ。彼らは“本当にいいのか”と何度も聞いてきたよ。

最終的には、僕は家にいる必要があり、家にいたいと思っていたので、僕がコントロールしなければならなかった。子供がいない人には理解できないだろうけど、子供がいれば理解できるはず」

Q:今まであなたが脱退について唯一コメントしたのは、ポッドキャスト『Amplifica』に出演した時で、そこでは「自由」について言及していました。今のあなたにとって、自由とはどのようなものですか?

「友人のポッドキャストだったんだ。彼はメガデスについて何も聞きたがらなかったけど、僕はすべてを話す必要があると感じていた。だから僕は、その“自由”について話したんだけど、ネットはほとんど見ないから、ネットでそれをどう解釈されたかはわからない。人によって受け止め方は違うと思うからね。

自分の人生に対する僕の思いについて長く語り合ったことから生まれた発言だったんだ。それは悪い意味でメガデスから自由になりたいということではなかった。多くの人が仕事を辞めて無職を選ぶことができないことは知っているが、僕には、メガデスにいるか、いないかという2つの選択肢があった。僕は個人的な人生を選んだんだ」

またキコは、バンドで同じメンバーが長く一緒にいるのは珍しいことだとも付け加えています。

「メガデスはミュージシャンの出入りの激しい場所であることは誰もが知っている。僕が最終的に出ることになったとしても、誰も驚かないよ。

U2やラッシュのようにずっと一緒にいるバンドはめったにいない。だから9年間は大丈夫だったし、よくやったよ。もっと多かったかもしれないけど、個人的な理由で脱退する必要があったんだ。僕には残るか去るかを選ぶ自由があった。僕は自分の選択をした。後悔はしていないよ」

キコは今後についても話しています。メガデスに戻る可能性はまだあると示唆しています。

「デイヴとこの前話したんだけど、僕たちはまだ良い友達だから、ある程度はドアは開いたままなんだ。メガデスとやるかもしれないし、他のバンドから電話がかかってきて、“よし、今がその時だ”と言われるかもしれない。先のことはわからないし、時間がかかるだろうね。

もっと家にいたいということと、ギターを弾くのが好きだということは分かっている。学ぶことも好きだし、そのための時間が増えることに興奮しているよ。他の楽器も弾きたいし、作曲にも取り組みたい。でも、さっきも言ったように、それはすべて自分次第なんだ。もし誰かが僕に何かするように頼んだとしても、僕はそれを求めてはいない。僕はギターを弾きたいんだ。

インターネットやギター・コミュニティともっとつながりたい。もっとYouTubeを使ったり、インタビューに答えたり、人と話したりして、もっと存在感を示したいと思っている。コミュニティやギター・アカデミー、インターネットとの関わりは重要だと思う。

自宅で、自分の都合に合わせて、自分の時間で、アルバムを完成させ、また次のアルバムを始めるかもしれない。どうなるだろうね.....数ヵ月後にはもっといいアイディアが浮かぶかもしれないよ」