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2023年の米国 音楽消費が2桁成長 ストリーミングがさらに急増 CDやレコードも好調 J-POPの成功はZ世代から生まれている

2024/01/11 11:00掲載
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United States of America
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米国では2023年、音楽消費(フィジカル・セールス+ダウンロード+ストリーミング)が2桁成長。記録的な量の音楽がストリーミングされ、CDやアナログレコードも好調で、多くのアルバムが聴かれました。また米国内でJ-POPが聴かれることも増え、その成功は若者のムーブメントから生まれていると分析されています。

米国のエンターテイメントデータを収集・解析するLuminateは新たに2023年年末レポートを発表。

そのデータによると、テイラー・スウィフトは2023年の音楽消費の1.8%近くを占めており、米国内で再生されたオーディオ・ストリーミングの78曲に1曲はスウィフトだったという。

米国の音楽消費は2023年に12.6%増加。2022年は9.2%増でした。2019年の15%増に続く増加量です。

ストリーミング市場はすでに主流の地位にもかかわらず、2023年にさらに勢いを増しました。オンデマンドの楽曲ストリーミング(オーディオとビデオの両方)は、14.6%増の1兆5000億再生となり、2022年の12.2%増、2021年の10%増を上回りました。SpotifyやApple Musicなどのサービスによるオンデマンド・オーディオ・ストリームは12.7%増の1兆2,000億再生でした。

アナログレコードとCDも好調でした。

2023年は多くのアルバムが購入され、米国全体のアルバム売上は5.2%増の1億530万枚で、2022年の8.2%減から回復しました。フィジカルアルバムの売上は8.9%増の8,700万枚、デジタルアルバムの売上は9.3%減の1,830万枚でした。

2023年にアメリカ人が消費した音楽は少し古くなりました。カタログ・アルバム(発売から18ヶ月以上経過した作品)の消費に占める割合は72.6%で、2022年の72.2%からわずかに増加しました。カタログアルバムの総消費枚数は13.2%増の7億9680万枚です。

米国で最も人気のあるジャンルはヒップホップでした。アルバム・ユニット(フィジカル・アルバム・セールスに加え、アルバム1枚相当のダウンロードおよびストリーミングを加えたもの)のシェアは25.3%を獲得。ロックは19.4%で2位、ポップは12.3%で3位、カントリーは8.4%で4位、ラテンは6.9%で5位でした。

フィジカル・アルバム・セールスでは、ロックが41.5%のシェアを獲得して1位でした。2位は12.9%でヒップホップ、3位は12.7%でポップ、4位は7.8%でカントリー、5位は6.9%のでワールド(主にK-POP)でした。

成長率では、ワールドミュージック(K-POP、J-POP、アフロビーツも含む)が26.2%増の57億ストリーミングを記録し、他のすべてのジャンルを上回っています。

J-POPのオンデマンド・オーディオ・ストリームは16.7億回(ワールド・ミュージックの上位10,000曲にランクインしたJ-POPの楽曲の集計)でした。J-POPの成功は、若者のムーブメントから生まれました。Luminateによると、J-POPのファンはZ世代である可能性が一般人口より95%高く、LGBTQ+である可能性が94%高いという。

2023年はレコード会社が、アーティストやレーベルのウェブサイトからファンにアルバムを直接販売するためケースが増えたのも特徴です。消費者への直接販売(DtoC/D2C)のアルバム売上は38.6%増の1,180万枚となりました。D2Cのシェアはロックが38.6%でトップ、次いでポップが18.3%、R&B/ヒップホップが13.2%でした。D2Cのレコード売上は2022年の480万枚から190万枚増加して680万枚に、D2CのCD売上は350万枚から40万枚増加して390万枚となりました。

世界全体のオンデマンド音楽ストリーム(オーディオとビデオの両方)は、2022年から33.7%増の7兆1,000億に達しました。世界のオーディオ・オンデマンド・ストリームは4兆1,000億に達し、22.3%増加しました。ストリーミング総量では、米国が1兆4,500億で世界1位となり、2位はインドの1兆400億、3位はブラジルの3,740億でした。