Michael Jackson and Monkey Bubbles
1987年9月、それぞれの来日公演のために
ボン・ジョヴィ(Bon Jovi)と
マイケル・ジャクソン(Michael Jackson)は東京の同じホテルにいました。そこで起きたという、ボン・ジョヴィによるマイケルの親友チンパンジー「バブルス」の誘拐というイタズラ。ボン・ジョヴィの当時のセキュリティー責任者がこの事件を語った書籍の抜粋が英Classic Rock誌のサイトで公開されています。
ボン・ジョヴィとマイケル・ジャクソンは東京では偶然にも同じ高級ホテルに滞在することになり、ボン・ジョヴィは13階を、マイケルはその上のペントハウス・スイートに仮住まいしていました。
ボン・ジョヴィの武道館公演の初日である9月24日、マイケルはジョン・ボン・ジョヴィを自分のスイートルームに呼びました。会話を交わすうちに、マイケルはボン・ジョヴィの9月30日武道館公演に1曲だけ参加することに同意したという。マイケルはその日にライヴはありませんでした。
しかし、9月30日、ボン・ジョヴィがステージに上がる1時間前、マイケルは参加しないという知らせが入り、ボン・ジョヴィは落胆しました。ナイトクラブでのアフターパーティを終えてホテルに戻ったとき、彼らはまだこのことに憤っており、一晩のパーティを終えていくらか気が緩んでいたため、マイケルにささやかな復讐をする計画が練られたという。
その後のイタズラはボン・ジョヴィの当時のセキュリティー責任者マイケル・フランシスがポール・エリオットとともに書いた2003年の著書『Star Man: The Right Hand Man of Rock 'n' Roll』に詳しく書かれています。
まず、バブルスの世話も任されていたマイケルのパーソナル・トレーナーに電話が入ります。内容は、ジョン・ボン・ジョヴィがバブルスに挨拶するために上の階に上がりたいと言っている、というものでした。マイケルのパーソナル・トレーナーはボン・ジョヴィのファンで、武道館公演にも行ったことがあったので、彼は喜んでその依頼を引き受けました。
しかし、スイートルームのドアを開けると、そこに居たのはフランシスとドラマーのティコ・トーレスで、彼らは予定が変更になり、バブルスをホテルのバーに連れて行って、そこでジョンに会わせるつもりだと言います。マイケルのパーソナル・トレーナーは抗議しますが、バブルスはティコ・トーレスの腕に抱かれて部屋を出てしまいます。
「またバブルスに会いたければ、バーまで迎えに来いとマイケルに伝えてくれ」とフランシスは言ったという。
フランシスはその後について、こう書いています
「バーではバブルスを肘掛け椅子に座らせた。彼は人懐っこく、スターそのものだ。赤とグレーのストライプのロンパーススーツを着た彼は、飲み物と一緒に注文したバナナを受け取ってくれた。
ジャクソンのセキュリティースタッフの訪問を2時間待ち続けたが、誰も来なかった。結局、僕たちはジャクソンのパーソナル・トレーナーが、怖くてバブルスが誘拐されたことを誰にも知らせていないという結論に達した」
さらに3時間、フランシスはホテルの部屋でバブルスと一緒にいましたが、最終的にマイケルのペントハウス・スイートの外にいるボディーガードにバブルスを返すことにしました。
「僕がバブルスを自分の横によちよち歩かせ、彼の手を握りながら彼らに向かって歩いていくと、彼らは信じられないといった様子で首を横に振っていた。“聞かないで”と僕は眠そうに言い、小さな友達の頭を撫でて、質問される前にそそくさと立ち去ったんだ」