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AC/DC「Big Balls」を聴いたヴォーカル・コーチ/オペラ歌手の反応が話題に 笑いあり、称賛あり、葛藤あり

2024/01/04 18:20掲載
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The Charismatic Voice - I like Big Balls! Ballrooms, right? That's what we're talking about?
The Charismatic Voice - I like Big Balls! Ballrooms, right? That's what we're talking about?
ヴォーカル・コーチでもあるプロのオペラ歌手が“AC/DC「Big Balls」を聴いてみた”映像を公開。笑いあり、称賛あり、戸惑いあり、そして、自分の歌の定義が正確なのかという葛藤が生まれる瞬間もあり、という内容が話題に。

この人物は、YouTubeチャンネル「The Charismatic Voice」のエリザベス・ザロフ。

ボン・スコット(Bon Scott)のヴォーカルが入ると、ザロフは笑いをこらえることができず、スコットの歌い方に少し困惑した表情を浮かべています。

ザロフはヴァース(Aメロ)をもう一度聴きながら、「確かに酔っぱらっているように聴こえる」と指摘しますが、スコットがなぜ“だらしなく”聴こえるのか頭を悩ませています。ヴァースの終わりまで聴き返したザロフは、スコットのテクニックについて初めて本格的な批評をします。

「彼がピッチセンターで“biggest balls of all”と言ったのがいかに見事だったか、今気づきました。彼はピッチを下げ、声から小さなうなり声も落とすことで、この狡猾さを表現しています。それは、そのラインを際立たせる素晴らしい、ずる賢い方法なのです」

その後、ザロフは、この曲を「カラオケを死ぬほど恐れている人たちにとって、信じられないほど素晴らしいカラオケソングである」とも指摘。カラオケを歌いたいと思っているけど自信のない音楽ファンを励まし、ザロフはこう続けています。「基本的に単語を伸ばすだけ。うまく歌うために音程をとる必要はない。自信を持ってやればいいのよ」。

また、プロのヴォーカリストであるザロフは、スコットが「Big Balls」で本当に“歌っている”のかどうか疑問を投げかけ、それを説明しています。

彼女にとって、歌とは「声道によって作られる持続的な音」だと説明。そして、「同じ定義を当てはめるなら、これも歌なんだと思う。でも、同じピッチレベルで持続しているわけではなく、むしろ話し言葉の延長のように感じられる」と指摘し、彼女は、自分の歌の定義が正確なのか、それとも修正する必要があるのかと自問しています。

「Big Balls」によって、そんな葛藤が生まれるとは予想もしなかった彼女ですが、最後は「この曲を聴いた皆さんが、今私がしたのと同じくらい楽しんでくれますように」と大笑いして終わっています。