ポール・ウェラー(Paul Weller)は、自分のことを“ヘリテージ・アクト(※その歴史と業績によって、多世代のファンに認知され、敬愛されている文化遺産的なアーティスト)”と評することに抵抗してきたため、ファンを失ったと思っているという。自身のポッドキャスト『Desperately Seeking Paul』で「この10年ほどの間に、
ザ・ジャム(The Jam)の曲を聴きたがっていたオーディエンスを、ある程度失ったと思う」と話していますが、最終的にはレッテルを貼られることとの戦いに勝利したとも語っています。
「数年前、ヘリテージ・アクトについて話したことがあった。俺はそんな道を行くつもりはない。俺はヘリテージ・アクトではない。俺はその言葉と戦わなければならなかった。それを乗り越えるために、ある意味、俺自身の小さな戦いがあった。
この10年ほどの間に、ザ・ジャムの曲を聴きたがっていたオーディエンスを、ある程度失ったと思う。今はもういない。彼らがやってほしいこと、彼らが喜ぶことなら何でもやる(元バンドメイトの)ブルース・フォクストンのバンドや他のバンドを見に行くんだろうね。
でも、その甲斐あって、自分の正しさを証明することができた。それを突き詰めて、自分のプログラムやあるべき姿に従えば、やがてそこにたどり着くことができるんだ。
人は“こうした方がいいんじゃないか、ああした方がいいんじゃないか、昔のレコードみたいにした方がいいんじゃないか”と言われると、簡単に横道にそれてしまう。
そうじゃないんだ、ビジョンがあるのなら、それに従えばいいんだよ」