チャカ・カーン(Chaka Khan)は「もうツアーはやらない」という。米ローリング・ストーン誌の新しいインタビューの中で大規模なツアーからの引退を表明しています。
チャカにとってツアー生活は「地獄」のようなものだったという。
「バスに乗り、小さなトイレで小便をし、朝起きる。(次の)ホテルまで5時間かかり、そこで普通の人間のようにちゃんと風呂やシャワーを浴びてベッドに入る。そしてその夜にはライヴがある。正気の沙汰じゃない。まさに狂気だった。トラック運転手兼パフォーマーのようなものよ。孤独の極みね」
キース・リチャーズのようなアーティストがステージ上で死にたいと言ったことがありますが、チャカはそうではないという。
「それしかない人もいる。私には豊かな人生がある。ひ孫とももっと仲良くなりたい。だから、もうツアーはやらない。日程は組むけど、ツアーには見えない。寝る時間が取れるくらい、ライヴとライヴの間は間隔を空けるつもりよ」
完全に引退することはあるかと聞かれると「まあ、他の人みたいに3、4回はやるかもしれないけど (笑)」と答えています。
チャカは自分のレガシーについても関心がないようで、「いつか自分が亡くなったときに自分の音楽が聴かれることについて、どれくらい考えていますか?」と尋ねられた際、こう答えています。
「あまり気にしていない。私の作品の中にも、長持ちするものがあるといいんだけど、でも、もしそうでなかったとしても、それはもっといいものが現れたからだと思う。私はただ、芸術の形がくだらないことで台無しにならないことを願うだけ。今の子供たちは、すべての楽器がキーボードで演奏できると考えている。この子たちにもう一度楽器を紹介しなければならない」