元
ジューダス・プリースト(Judas Priest)/現
KK's プリースト(KK's Priest)のギタリスト、
K・K・ダウニング(K.K. Downing)が、英Classic Rock誌の企画で様々な質問に答えています。
「初めて聴いた音楽」「初めてライヴで演奏した曲」「史上最高のアルバム」「ギター・ヒーロー」「お気に入りのシンガー」「お気に入りのソングライター」「カルト・ヒーロー」「俺が作った最高のアルバム」「俺が作った最悪のアルバム」「俺が見た最高のバンド」「俺の後ろめたい楽しみ」「最も過小評価されているバンド」「ベスト・ライヴ・アルバム」「自分の葬式で流してほしい曲」など
■初めて聴いた音楽
「キンクスの“You Really Got Me”。1964年だ。“なんでこれが好きなんだろう? キンクスはポップ・バンドじゃないのか?”と思ったのを覚えている。後になって“You Really Got Me”がリフの曲だから好きなんだと気づいた。あのリフのおかげで、椅子から立ち上がることができたんだろうな」
■初めてライヴで演奏した曲
「プリーストの前にポップ・バンドにいた。結婚式とかをやったんだ。デビュー・ライヴはワーキング・メンズ・クラブ(※にイギリスで労働者が酒を飲んだりライブショーを見たりしてリラックスするクラブ)だったかな。その夜の最初の曲ではなかったかもしれないが、“Tie A Yellow Ribbon Round The Ole Oak Tree(邦題:幸せの黄色いリボン)”(トニー・オーランド&ドーンの1973年のヒット曲)をやったのを覚えている。セットリストがあればよかったのに。(見たら恥ずかしく)たぶん死ぬな」
■史上最高のアルバム
「『Electric Ladyland』だね。このアルバムが発売された時(1968年)、俺はすでに(ジミ)ヘンドリックスのファンだった。『Electric Ladyland』はとても多彩で、俺の心をわしづかみにした。カーテンを閉めて、ヘッドホンをして、針を落として、最後の音が鳴るまで微動だにしなかったものさ」
■ギター・ヒーロー
「間違いなくヘンドリックスだ。彼はオールインワン・パッケージだった。ジミは素晴らしいミュージシャンであり、素晴らしい曲を書き、歌った。後にも先にも、これほどのカリスマはいない」
■お気に入りのシンガー
「最初に本当に、本当に感銘を受けたのはイアン・ギランだった。『Deep Purple In Rock』、特にギランがあの高音を出していた“ Child In Tim”。だから、同じようなことができ、それほど遠くないところに住んでいるロブ・ハルフォードを見つけたときは、夢が叶ったと思ったよ」
■お気に入りのソングライター
「これまた申し訳ないのだが、ジミ・ヘンドリックスだ。ジミ・ヘンドリックスを聴いたとき、俺は初めてヘヴィメタルを健康的に聴いた。“ Foxy Lady”や“Purple Haze”といったリフは、まったく新しいものだった」
■カルト・ヒーロー
「レスリー・ウェスト。彼が率いたマウンテンのアルバムは、多くのギタリストにとってとても重要だった。彼のギターの音色はとても素晴らしかった。ジャック・ブルースとピート・ブラウンが書いた“Theme For An Imaginary Western”(1970年の『Climbing!』)は、おそらく4、5音で構成された素晴らしいソロだった」
■俺が作った最高のアルバム
「(笑)申し訳ないが、KK's プリーストのアルバムを選ばせてもらうよ。『Sermons Of The Sinner』(2021年)と新作の『Sinner Rides Again』だ。どちらもとても気合が入っていて、誇りに思っている。どちらも、俺と俺という人間のすべてを象徴している。それらは(ジューダス・プリーストの)俺のレガシーを引き継ぎ、過去の特徴を受け継いでいるんだ」
■俺が作った最悪のアルバム
「ジューダス・プリーストの1981年アルバム『Point Of Entry』かな。でも、あのアルバムには素晴らしい曲もいくつかある。答えるのは難しいよ」
■俺が見た最高のバンド
「何度でも言う、ジミ・ヘンドリックスだ。彼を見た中で一番印象に残っているのは、1967年のコベントリー・シアターでのコンサート。あのコンサートのことは死ぬまで俺の心に残るだろう」
■俺の後ろめたい楽しみ
「驚くもしれないけど、レナード・コーエンのファースト・アルバム『Songs Of Leonard Cohen』が大好きなんだ。このアルバムを持っている女の子と付き合っていたんだけど、自分のための曲が収録されていることに気づいて驚いたよ。彼の右手のピッキングテクニックは素晴らしかった」
■最も過小評価されているバンド
「彼らは50年も活動しているけど、俺はウィッシュボーン・アッシュを選ぶよ。当時は評価されていたけど、今はそうでもないのかもしれない。俺が彼らを好きになったのはここ10年くらいだけど、彼らがとても影響力があったことは誰も否定できない」
■ベスト・ライヴ・アルバム
「ジューダス・プリーストの『Unleashed In The East』を挙げたいところだけど、もう1枚はすぐに思いつくのはスコーピオンズの『Tokyo Tapes』だね。(1978年に)発売された時、このアルバムはとても好きだった。ウリ・ジョン・ロートがヘンドリックスみたいなことをやっていて、素晴らしい曲もあった」
■俺の土曜の夜のパーティーソング
「AC/DCの曲なら何でも。彼らはいつも俺を奮い立たせ、ロックする準備をさせてくれる。これ以上なものはいない」
■アンセム
「トゥイステッド・シスターに決まってる。数年前に彼らを見たんだけど、“We're Not Gonna Take It”を演奏したとき、観客は大盛り上がりだった」
■俺の「恋のムード」ソング
「さっき言ったレナード・コーエンのアルバムに戻ろう。スザンヌだった。あの時はうまくいったのに、なぜ今はうまくいかないのだろう?」
■自分の葬式で流してほしい曲
「ヘヴィメタルに魂を捧げるきっかけとなった曲、“Purple Haze”があれば幸せだ」