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デイヴ・ムステイン、メガデスで最も誤解されている曲について語る 「A Tout le Monde」

2023/12/12 18:26掲載
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Dave Mustaine
Dave Mustaine
デイヴ・ムステイン(Dave Mustaine)は、メガデス(Megadeth)で最も誤解されている曲について語っています。1994年アルバム『Youthanasia』に収録されている「A Tout le Monde」の歌詞は、自殺を美化するものだと誤って解釈されて、論争を引き起こしました。

「A Tout le Monde」はフランス語で「みんなへ」という意味です。曲のサビ部分(A tout le monde, a tous mes amis, je vous aime, je dois partir)を訳すと、「みんなへ、すべての友人たちへ、愛しているよ。僕は行かなければならない」となるため、この曲が自殺を肯定していると誤解する人もいます。

MTVはこの曲のミュージックビデオを、歌詞のメッセージとビジュアルが自殺を美化するものだと誤って解釈して放送禁止にしました。2006年にはカナダのモントリオールにあるドーソン・カレッジで銃乱射事件が発生し、1人が死亡、19人が負傷しました。犯人は自殺。この銃乱射事件の当日、男はブログに「A Tout le Monde」を投稿し、多くの人がメガデスのせいだと非難しました。

ムステインはSPINのインタビューの中で、「音楽における芸術的表現をめぐる継続的な戦い」について語った際、「A Tout le Monde」の話題になり、ムステインは歌詞に隠された真の意味を説明しています。

「基本的には、俺が見た夢の話だったんだ。母が突然死んで、とてもショックだった。夢の中で、母がこの世に戻り、ただ一言だけ言うことができた。その一言とは“愛している”だった。もし俺が天国に行ったとき、戻って来て、愛する人たちに一言言うことができたら最高だと思った。俺は“愛してるよ”と言いたい。“触るな”とか、バカなことは言いたくない。それよりも何か意味のあることを言いたいんだ」

ムステインはインタビューの中で、前述の2006年の悲劇的な出来事にも触れています。

「残念なことに、カナダではこの曲を巡って論争が起きたが、俺はそれに対処した。俺は、あの男に、曲を書いた人たちから曲を奪うようなことはさせないと言った。俺たちのせいにしようとしていたが、そのことで俺たちを非難するようなことはなくなった。ずっと昔に起きたジューダス・プリーストの件とよく似ていた。でも、この曲は美しい曲だと思うし、みんなこの曲が大好きなんだ」

「俺がしないようにしていることのひとつは、人々に曲の意味を教えないことだ。歌詞が何であるかは伝えるが、その解釈をしなければならないとは言わない」

■「A Tout le Monde」のミュージックビデオ


■SPINインタビュー