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欧州議会 音楽ストリーミングはルール変更が必要だと指摘 5つの改革案を提案

2023/12/07 17:15掲載
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欧州議会は、音楽ストリーミングはルール変更が必要だと指摘。EU内での音楽ストリーミングの改革を目的とした新しい改革案を提案しています。

欧州議会の文化・教育委員会は先日、「欧州ストリーミング市場における文化的多様性と著作者の条件」と題する報告書を賛成23票、反対3票、棄権1票で採択しました。これは、EU内での音楽ストリーミングの改革を目的とした新しい法律の提案につながるもので、この報告書は、音楽ストリーミングにおけるいくつかの重要な問題に対処することを求めています。

報告書の提案は内容は以下のとおり

●アルゴリズムの透明性:

この提案は、ストリーミング・サービスに対し、そのアルゴリズムとレコメンドツールを透明化するよう求めている。これは、ヨーロッパの作品がユーザーにとって見やすく、アクセスしやすいものであることを保証するためである。

●多様性指標:

この提案には、ストリーミング・プラットフォームにおけるジャンル、言語、インディペンデント著作者の存在の多様性を分析する「多様性指標」の創設が含まれている。これは、より幅広い音楽と文化の多様性を促進することを目的としている。

●権利者の特定:

この提案は、ストリーミング・サービスに対し、メタデータの適切な割り当てによって権利者を正しく特定し、著作物の発見を容易にすることを義務付けるものである。この措置はまた、音楽コンテンツの価値を損なうストリーミング詐欺のような行為を防止することも目的としている。

●AI生成コンテンツのラベル付け

この提案では、AIが生成した楽曲に明確なラベル付けをすることを求めており、リスナーは人間が制作した楽曲とAIが生成した楽曲を区別できるようになることを求めている。

●欧州音楽への投資:

この提案では、欧州の音楽、特にローカルでニッチなアーティストや社会的弱者のアーティストへの投資を増やすよう求めている。これは、より多様なレパートリーを提供し、著作者のビジネスモデルのデジタル変革を支援することを目的としている。