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音楽的嗜好を形成する年齢/音楽発見のピークの年齢/新しい音楽を探すのをやめてしまう年齢など過去の研究結果を引用したコラムが話題に

2023/12/06 17:22掲載
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Listening to an album - Credit: Getty - Contributor
Listening to an album - Credit: Getty - Contributor
以前は新しい音楽を発見することに没頭していたが、今はほとんどノスタルジーに突き動かされているものばかりだという人物が、英ガーディアン紙に、音楽的嗜好を形成する年齢、音楽発見のピークの年齢、新しい音楽を探すのをやめてしまう年齢など、過去の研究結果を引用したコラムを寄稿して話題に。コラムのタイトルは「14歳のときに好きだったバンドばかり見ている。私は音楽的にマンネリ化しているのか、それともこれが成長なのか?」。

このコラムで紹介されている過去の研究結果を抜粋します。

「2018年、ニューヨーク・タイムズ紙はSpotifyのデータを調査し、年齢を重ねるにつれて音楽の好みがどのように変化するかを分析した。彼らは1960年から2000年の間にリリースされたヒット曲をすべて調べ、最も“音楽的嗜好を形成するのに重要な時期”は男性で14歳、女性で13歳だと算出した。

音楽は私たちの人生に関する自伝的な情報と結びつき、その時代を呼び起こすという研究結果もある。

その背景には科学もある。昔好きだった曲を聴くと、脳の報酬中枢はドーパミンやセロトニンなど、あらゆる化学物質で満たされる。(私の場合は)ホワイト・ストライプスの“Hardest Button to Button”をかければ、脳は“行くぞ!”という感じになり、快楽と、ディスクマンを聴きながらスクールバスの後部座席でアツアツのフライドポテトを食べた思い出がピンポンしながら前へ前へと突き進む。“音楽的ノスタルジーは、言い換えれば、単なる文化現象ではない。それは神経的な命令なのだ”とSlate誌のマーク・ジョセフ・スターンは言っている。

新しい音楽を見つけるということは何を意味するのだろうか? 若い頃は好きなバンドを見つけることに時間と労力を費やしていた。バンドを見つけたときは、そのスリルに酔いしれていた。好きな曲がどこから来るかなんて誰にもわからない。SoundCloudの不正なリンクかもしれないし、曰く付きのMP3かもしれない。まるで恋をしているようだった。しかし、30代になると音楽への好奇心が薄れてしまうという研究結果もある。音楽ストリーミング・プラットフォームのDeezerの調査によると、音楽発見のピークは24歳で、30歳になると新しい曲を探すのをやめてしまうのだそうだ。約1,000人の音楽リスナーのうち、47%が“新しいバンドを見つけたいが、仕事や子供のせいで時間がない”と答えた。私も最近は時間がない。しかし、膨大なアルゴリズムの川が無限の新しい音楽を提供し、発見されるのを待っている。音楽はそこにあるんだ!」