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ボブ・ディラン デビューアルバムのマスターテープがオークションへ

2023/11/22 21:07掲載
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Bob Dylan / Bob Dylan masters
Bob Dylan / Bob Dylan masters
ボブ・ディラン(Bob Dylan)のデビューアルバム『Bob Dylan』のマスターテープがオークションに出品されます。

スリップケースに入った3本のテープは、1960年代にテープを譲り受けた彫刻家スティーヴン・ハンチューのコレクションで、1961年11月にニューヨークのコロンビア・スタジオでジョン・ハモンドが2日間かけて録音したディランの『Bob Dylan』のマスターテープのセットです。

『Bob Dylan, Job # 64937, 11-20-61 1D/2D/3D』と記されたこのテープは、ディランのデビュー・アルバムを構成する13曲だけでなく、スタジオでの会話や、追加のテイクや曲も含まれているという。

このテープは、シカゴにあるスティーヴ・アルビニのエレクトリカル・オーディオ・スタジオでデジタル・トランスファーされました。エンジニアのスコット・スタインマンは、「エンジニアたちは、ディランの最初の演奏“You're No Good”で録音レベルを確立した。これらはプロフェッショナルにフォーマットされた第一世代のテープであり、純粋な音質の観点からは最高のものだ」とコメントしています。

この3本のテープは、1つ目にディランのヴォーカルとギター、2つ目にギター、3本目にハモンドのトークバック・コメントが収録されています。

再生には専門的な機材が必要ですが、唯一無二のものではないかもしれません。

スタインマンはこう指摘しています

「貴重なマスターテープを余分に作ることはよく行われていました。テープを紛失したり破損したりした場合のためにバックアップが存在します。スタジオでは、2台のレコーダーに同時に録音することで、複数のマスターを作ることができました。

今回のテープで指定されている各テープ番号が“D”の文字で終わっていることから(つまり、1D、2D、3D)、これらのテープは重複している可能性があります。これが本当なら、このアルバムのディラン・マスターは他にも存在する可能性があります。しかし、その可能性について調査しても、そのような追加のテープは発見されていません」

オークションサイトによると、このテープの現在の所有者であるスティーヴン・ハンチューは1966年にニューヨークのルームメイトからテープを譲り受けたという。そのルームメイトはコロンビア・レコードのスタジオがあった建物で管理人として働いていて、廃棄されるはずだったテープをスタジオから持ち出すことを許可されていたという。ハンチューは生まれた時から盲目で、このオークションの収益の一部を、目の不自由な人のための慈善団体に寄付するとのこと。