ラッシュ(Rush) は、複雑な構成の楽曲を難なくこなすテクニカルなバンドとして知られていますが、
ゲディー・リー(Geddy Lee) によると、3人とも音楽理論に詳しくはなかったという。「僕は楽譜を読むのが苦手で、ニール(パート)も読めなかった。即興で複雑な曲を作り、それを暗譜していた」という。カナダの放送局CBCの番組『The National』でのインタビューの中で話しています。またリーは、ラッシュがヒット・シングルをもっと出せなかった理由についても話しています。
「僕らのようなバンドの面白いところは、音楽理論に精通していないことだと思う。アレックス(ライフソン)は、僕ら3人の中で最もミュージシャンとしての教育を受けていたと思うよ。僕は楽譜を読むのが苦手で、少ししか読めなかったし、ニールも読めなかった。僕たちは自分たちの道を歩み、自分たちの伝達手段を作った。即興で複雑な曲を作り、即興で演奏したものを暗譜したんだ。とても異例な音楽の組み立て方だったし、とてもリフ重視だった。でも、奇妙なことに、それは僕たちが自分たちの世界を創造するのに役立ったんだ」
ラッシュがビルボードのメインストリーム・ロック・チャートで1位を獲得したのは、「New World Man」、「Show Don't Tell」、「Dreamline」、「Stick it Out」、「Test for Echo」の5曲でした。同じインタビューの中で、キャリアの中でもっとチャート上位の曲を書かなかったことを後悔しているかと聞かれて、ゲディーはこう答えています。
「どうすればいいかわからなかったんだよ。僕たちは完成したばかりの曲を見て“他の誰かがやればヒットするかもしれないね”とよく冗談を言っていたよ。僕たちはいつも風変わりで、リズムに野心的で、ちょっとした閃きや複雑さを加えることに意欲的だったので、それはヒット・シングルには繋がらなかったんだ。
僕たちは自分たちで設定した目標に満足していたし、ヒット・シングルにできる道のそばを通ったとして、わからないだろうと受け入れていたんだ」
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