Hartnell as the Doctor in the 1963 Doctor Who episode The Survivors. Photograph: Ronald Grant Archive
英BBCのSFドラマ『ドクター・フー』のこれまで失われたと思われていたエピソードのフィルムが発見される。が、所有者はトラブルに巻き込まれることを恐れてBBCに渡すことに消極的だという。英ガーディアン紙によると、見つかった映像は、BBCが古いフィルムを廃棄する方針をとっていた1967年から1978年の間、BBCで働いていたスタッフや請負業者によってゴミ箱から密かに回収されていたもので、所有者は名乗り出てもアーカイブを没収されることはなく、BBCの盗品を保管していたとして訴追されることがないと保障されないかぎり、BBCにそれらを渡すことに消極的だという。
英ガーディアン紙によると、2つのエピソードのフィルムが見つかったという。一つはダーレクが登場するエピソードです。
これまで失われたと思われていた2つのエピソードのフィルムの場所を知っているというベテランのフィルムコレクターであるジョン・フランクリンは「コレクターの中には、恐怖に怯えている人もいます」と話しています。
「コレクターたちは元従業員なので、恐怖に怯えています。たとえ捨てられていたものであったとしても、何も持っていってはいけないという規則がありました。でも、その作品が大好きで、いつかそれが重要になるとわかっていたら、あなたはどうしますか? だから、今必要なのは(コレクターたちへの)恩赦なんです」
フランクリンの訴えは、BBCの番組にも出演しているフィルムと映写機の修復家、マーク・スタッキーも支持しています。
「これらのコレクターは犯罪者とみなされていましたが、今では彼らが本当に救世主であることがわかります。恩赦があれば、起訴に怯えることもなくなるでしょう」
BBCは、失われたエピソードを持っている人に話を聞く用意があると述べています。
「私たちは、失われたアーカイブと思われる番組について、一般の方々が私たちに連絡をくださることを歓迎し、失われた、あるいは行方不明の番組をBBCアーカイブに復元するために、喜んで協力します」
最近発見されるまで、『ドクター・フー』の最初の6年間に放送されたエピソードのうち、計97話が行方不明になっていると考えられていました。