Desmond Child and Jon Bon Jovi (Image credit: Gary Gershoff/Getty Images for Songwriters Hall Of Fame)
ボン・ジョヴィ(Bon Jovi)やエアロスミスなどの大ヒット曲のソングライターとして知られる
デズモンド・チャイルド(Desmond Child)。
マイケル・ジャクソン(Michael Jackson)との幻のコラボレーションについて語る。彼がマイケルのスタジオに着くと、たくさんのぬいぐるみはあったものの、マイケルはいませんでした。「最後に彼の家に電話したら、誰かが“ジャクソンさんは重病なんです”と言っていた。電話の相手は明らかに彼だった」と英ガーディアン紙のインタビューの中で振り返っています。
回顧録を出版したチャイルドは、過去50年以上にわたって80曲のヒットを生み出して5億枚のセールスを記録しています。しかし、彼はこれまでに書いた3,500曲のうち、「半分は駄作だった」と言っています。「でもね、書いた曲はすべて完成させるようにしている。ベストを尽くそうとしているし、今のところ、お金を返せと言われたことはないよ」と付け加えています。
チャイルドによると、名曲を生み出す魔法の公式はないという。
「ダイアン・ウォーレンは、自分の人生を告白しているような曲を書く。それから彼女は、トニー・ブラクストンやセリーヌ・ディオンに曲を提供している。僕の場合は、スーツのように曲をその人に合わせているんだ。曲作りのセッションに入る前に彼らに会い、彼らが話すことをすべてメモするようにしている。僕は適切な質問をし、彼らは自分の話をし、時には泣き出すかもしれない。でも、エアロスミス以外の人が“Dude (Looks Like a Lady)”を歌ったり、ジョーン・ジェット以外の人が“I Hate Myself for Loving You”を歌うなんて想像できる?曲はただ、彼らが誰であるかを表しているんだよ」
また、彼にはトレードマークがあります。それは曲名です。曲作りの秘訣を話しています。
「僕は早くから、芸術とは相反するものの緊張関係であることを学んできた。だから悪い名前をつけるんだ。“I Hate Myself for Loving You(訳:あなたを愛した自分が憎い)”や“ Dude (Looks Like a Lady)(訳:デュード(見た目はレディ))”とか。タイトルに引き込まれ、みんな“これを聴きたい”と思うんだよ」
もうひとつの秘訣は、1970年代に彼を指導した「Lady Marmalade」の共作者、ボブ・クルーから学んだことで「韻はできるだけきれいに踏む必要がある、ということ。だから、“name”と“games”で韻を踏んではいけない。“game”でなければならない。スタジアムで人々が一緒に歌うとき、彼らは次の韻を予想する。きれいな韻であれば、観客はそれを覚えていて、2コーラス目には一緒に歌ってくれるようになるんだ」
チャイルドはボン・ジョヴィのヒット曲「Livin’ on a Prayer」で嬉しかったことを振り返っています。
「新型コロナウイルスの(パンデミックの)時、シカゴの街全体が同時に窓を開けて“Livin’ on a Prayer”を歌ったんだ」と誇らしげな笑みを浮かべて語り、さらに「それは彼らに希望とコミュニティを与えた。ジョン・ボン・ジョヴィはいつも僕に言っている。“僕たちはただ曲を書いただけじゃない、何か特別なものを書いたんだ”とね」と語っています。