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パット・メセニー ライヴ中に何度も罵声を浴びせられて演奏を途中で止めざるを得ない状況に 「こんなことは初めてだ」

2023/10/31 16:37掲載(Last Update:2023/10/31 16:43)
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Pat Metheny
Pat Metheny
パット・メセニー(Pat Metheny)は最近のコンサートで最前列にいる男から演奏中に何度も罵声を浴びせられる。この理解不能な男にメセニーは苛立ちを募らせ、曲は中断され、演奏を途中で止めざるを得ない状況になる。「こんなことは初めてだ」と彼は観客に言うと、「追い出せ!」という声が会場を埋め尽くす。すると、90分ほど遅れて警備員が現れて、この妨害者は退場させられたという。

この出来事は10月28日にカリフォルニア州エルカホンのザ・マグノリアで行われたコンサート中に起きました。

Greg Vargaという人物がFacebookページに当日の状況を投稿しています。Vargaはこの後。サンディエゴの新聞サンディエゴ・ユニオン・トリビューンにも、この出来事についての記事を書いています。

以下、Vargaの投稿より

「パット・メセニーのソロ・ギター・コンサートで罵声? 考えられないことかもしれないが、それこそが昨晩エルカホンのザ・マグノリアで起こったことなのです」

「やじを飛ばして妨害した男とその連れの女性は最前列中央のチケットを持っていた。彼らが何を期待していたのかは分からない。でも、彼らの大声、曲の途中での罵声は耳障りで、唖然とさせられた。

メセニーは明らかに驚いていた。最初、彼は観客の咳がステージ上で聞こえると述べ、音楽的に適切な瞬間に咳をするよう求めた。残念なことに、彼の軽妙な比喩は、最前列にいた愚か者には伝わらなかった。

この男によって“Message to a Friend”の絶妙にデリケートなヴァージョンが中断された後、メセニーは“Zero Tolerance for Silence(訳:沈黙は我慢できない)”を演奏した。その皮肉に満ちたタイトルは、最前列の愚か者への完璧なタイミングでの反撃のように思えた。残念なことに、それをやっても無駄だった。

メセニーは苛立ちを募らせ、曲を途中でやめてしまった。コンサートを終える30分ほど前だった。

“こんなことは初めてだ”と彼は観客に語り、50年にわたるツアーでこのような罵声を浴びたことはなく、どう対処すればいいのか見当もつかなかったと付け加えた。

それから彼は観客にこう尋ねた。“どうしましょうか?”。“追い出せ! ”という声が会場を埋め尽くした。すると、90分ほど遅れて警備員が現れ、この妨害者とその連れをステージに一番近い左の出口に案内した。罵声を浴びせた男は連れの女性を激しく突き飛ばし、彼女はバランスを崩しそうになった」

Vargaは、罵声を浴びせられながらも「崇高なパフォーマンス」を披露したメセニーを賞賛して、こう締めくくっています。

「メセニーのコンサートに来るような良識のある人が、これほどひどい振る舞いをするとは--ましてや、これほどひどい振る舞いをするために、高い金を払って最前列のチケットを2枚も買うとは--理解に苦しむ。私は今、この状況をもっと早く緩和するために何ができたか、そして何をすべきだったかを考えています」

この件に関してメセニーからの声明はまだ出ていません。