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好きな音楽を聴くと痛みが和らぐ 一般的なリラックス音楽よりも効果あり ゾクゾクとする音楽ならさらに強い効果も 最新研究結果

2023/10/26 11:13掲載
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listening to music
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音楽が痛みを和らげることは古くから知られていますが、最近の研究によると、一般的なリラックス音楽を聴くよりも、その人が好きな音楽を聴くことの方がより強い鎮痛効果があることが明らかにされています。さらに「ゾクゾク」とするような感動的な音楽は、さらに強い効果をもたらすかもしれないという。

学術誌『Frontiers in Pain Research』に掲載された論文の中で、研究の筆頭著者であるカナダ・モントリオールのマギル大学のダリウス・ヴァレビシウスは「我々の研究では、被験者が選んだ好きな音楽は、聞き慣れないリラックスできる音楽よりも、急性熱性疼痛を軽減する効果がはるかに大きいことを示しました」「好きな音楽を聴くことで、10段階評価で約1段階の痛みが軽減されると推測できます。これは、同じ条件下で、アドビル(イブプロフェン)のような市販の鎮痛剤と少なくとも同じ強さである。感動的な音楽は、さらに強い効果をもたらすかもしれません」と述べています。

実験には63人の健康な被験者が参加しました。参加者は左腕に適度な熱痛みを感じました。これは熱いコーヒーカップを肌に当てているような感覚です。

その間、参加者は、自分の好きな音楽を聴くか、一般的なリラックスできる音楽を聴くか、スクランブル音を聴くか、無音でいるかしました。参加者は音楽、音、静寂が続く間、痛みの強さと不快さを評価するよう求められました。参加者はそれぞれの条件を約7分間体験し、その間に8回の痛みの刺激と8回の評価が行われました。

聴覚の時間が終わると、参加者は音楽の心地よさ、感情的な興奮、そして「ゾクゾク(chills)」とした経験の数を評価するよう求められました。「ゾクゾク(chills)」は恐怖・嫌悪などを感じてゾッしたり、強い感動などによりゾクッ(ゾクゾク)としたりすることです。

その結果、参加者は自分の好きな曲を聴いた場合、無音やスクランブル音を聴いた場合と比べ、100点評価で痛みが約4点、不快感が約9点軽減したと評価しました。リラックスできる音楽を選曲しても、そのような効果は得られませんでした。

さらに研究を進めたところ、より「ゾクゾク(chills)」を感じる音楽は、痛みの不快感の評価の低下につながることがわかりました。

「感動的な、あるいは、ほろ苦い感情体験をすると、痛みの不快感の評価の低下につながるようであることがわかりました。これは、音楽をより強烈に楽しみ、より音楽的なゾクゾクによって引き起こされています」とヴァレビシウスは話しています。

「音楽的なゾクゾク」の正確な性質はまだ不明ですが、痛みの経路を遮断するのに有効な神経生理学的反応を引き起こすようです。

しかし、この研究には限界がありました。

研究者らによると、感動的な音楽が、それを好まない人々にも同様のゾクゾクをもたらす効果があるのか、あるいは、そのような音楽を好む人々が単に音楽的なゾクゾクを感じやすいだけなのかは、まだわかっていないという。

さらに、研究の規模が小さいため、いくつかの関係を検出できないかもしれないし、リラックス効果のある音楽が、効果が見られるのに十分な時間流されなかったかもしれない可能性があるとも研究者たちは言っています。