The Chemical Brothers, photo by Hamish Brown
ケミカル・ブラザーズ(The Chemical Brothers)は、ケイト・ブッシュやボブ・ディランとのコラボレーションを検討していたこと、また彼らが手掛けるリミックスにオリジナル・アーティストはどの程度関わっているのかや、改名時に他に候補に挙がっていた名前はあったのかなどを話しています。英ガーディアン紙による、ファンからの質問に答える企画より。
Q:あなたたちは多くの偉大なアーティストとコラボレーションしてきましたが、その中で惜しくも逃したアーティストは誰ですか?
トム・ローランズ:
「“惜しくも逃した”は実現可能であることを暗示しているけど、ケイト・ブッシュとは電話で話したことがあるよ。曲を送ったら、彼女はとても優しくて、こう言った。“いいアイデアだけど、あなた一人で大丈夫。このままでいいのよ”。でも、高みを目指さなきゃいけないよね?」
エド・シモンズ:
「僕たちは2人ともボブ・ディランの大ファンで、ある長い会話の後、“ボブ・ディランに聞いてみたらどうだろう?”と思ったんだ。彼に手紙を書くように言われるくらいになったから、もしかしたら彼はそのアイデアを気に入ってくれたのかもしれない。実際に手紙を書いたかどうかはわからないけど」
トム:
「書いてはみたんだけど、何て呼べばいいのかわからなくて、つまずいたんだ。ロバート?」
エド:
「ボブ、もしこれを読んでいるなら、僕らはまだここにいるよ」
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Q:プライマル・スクリームの「Jailbird」など、いくつかの素晴らしいリミックスを手がけていますね。オリジナル・アーティストはどの程度関わっているのですか?
エド:
「オリジナルのトラックからハイハットだけを取り出してリミックスと呼ぶことは絶対にない。同じ素材を別の場所で使うんだ。90年代にプライマル・スクリームやザ・シャーラタンズなどのリミックスを手掛けた時は、みんながやってきて貢献してくれたり、テープを持ってきてくれたりした。自由裁量という点では、レコードレーベルの人から何かを大きく変えてくれと言われたことがあるだけだね」
トム:
「ビョークの“Hyperballad”をやったときは、思い通りにはならなかったけどね。彼女は“スラップベースを使った曲は絶対に作らない”と言っていた。彼女の判断は正しかった。どうして“Hyperballad”をスラップ・ベースの冒険にする必要があると思ったんだろう? その部分は“Dig Your Own Hole”という曲のために作り直したんだ」
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Q:ライヴを始めたばかりの頃は、ビールでギャラをもらっていたと聞いています。それがすぐに大金に変わったのですか?
エド:
「Heavenly SocialでDJをしていたとき、僕らに飲み物をおごってくれそうな人はみんな飛び跳ねたりして忙しかった。ビールやサイダーでギャラはもらったけど、頼まれて嬉しかったよ。金曜の夜に外出するよりも、DJをして、友達を誘って、その日の夜を楽しんだんだ」
トム:
「1995年にハシエンダで演奏したときは、帰りの車をシェアするのではなく、それぞれがホテルの部屋を持っていた。それが最初の、ちゃんとしたライヴのような気がする。そのライヴを担当したニュー・オーダーのロード・クルーの人たちは、今でも僕らと一緒だよ」
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Q:あなたは以前、ノエル・ギャラガーに初めて会ったとき、彼が(ザ・シャーラタンズの)ティム・バージェスについて失礼なことを言っていたと言っていましたね。彼は何と言ったんですか?
エド:
「失礼じゃなかったよ。“Life is Sweetではティム・バージェスが素晴らしい歌唱を披露している。俺は彼を尊敬しているけど、同じような仕事をするために俺は自分自身をサポートしているんだ”という感じだった」
トム:
「自分自身をサポート!」
エド:
「まあ、マンC・ノエルの真似はできないけどね。そういうことだよ。ノエル的な言い方で言うとね」
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Q:名前を変えなければならないと言われた時、他に候補に挙がっていた名前は何だったでしょうか?
エド:
「僕らがダスト・ブラザーズと呼ばれていた頃、アメリカのダスト・ブラザーズから、とても親切だけど、しっかりした手紙が来て、こう言われたんだ。“早く名前を変えてくれないか?”。スウェードは(アメリカで)ロンドン・スウェードになったばかりだったから、僕らはロンドン・ダスト・エクスプロージョンになるつもりだった。もしそうしていたら、今こんな話はしていなかったと思う」
トム:
「君のお母さんはグリット・ブラザーズを勧めたんじゃなかった?」
エド:
「あれはママの提案だったと思う。幸運なことに、トムが提案してくれたんだ。“ケミカル・ビーツという曲があるんだけど、ケミカル・ブラザーズはどう?”ってね」