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惜しくも実現しなかったプリンスとスライ・ストーンのコラボ 舞台裏で何が起きていたのかスライ語る

2023/10/17 17:05掲載
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Sly Stone / Thank You (Falettinme Be Mice Elf Agin)
Sly Stone / Thank You (Falettinme Be Mice Elf Agin)
80年代後半、プリンス(Prince)スライ・ストーン(Sly Stone)がコラボレーションしているという噂が絶えませんでした。実際のところをどうだったのか? スライは自伝『Thank You (Falettinme Be Mice Elf Agin)』(海外で10月17日発売)の中で、舞台裏で何が起きていたのかを語っています。Ultimate Classic Rockで抜粋が公開されています。

「人々は、彼は俺の新しいヴァージョンだと言ったが、リトル・リチャードやジミ・ヘンドリックスの新しいヴァージョンだとも言っていた。その意味がわかる日もあれば、わからない日もあった」

続いて、スライ・ストーンのガールフレンド(後のマネージャー)のアーリーン・ハーシュコウィッツとプリンスとの偶然の出会いについて、こう書いています。

「ある夜、アーリーンはサンセットのロックスベリーで彼に出会った。彼はボディーガードを通して彼女と話した。彼女は俺を知っていると言うと、彼は俺に会いたいと言った。彼女は、何かセッティングする手助けができるかもしれないと彼に伝えた。

プリンスは奇妙な小声で、ボディーガードに彼女が誰なのか、俺にとって何なのかを聞くように頼んだ。“エンジニアだ”と彼女は言った。俺はその答えが気に入った。プリンスもそう思ったに違いない。彼は普通の声で直接彼女に話しかけた。“そうか。スライと一緒に仕事がしたい”とね。

彼女は俺に電話で、出会った時のことを話してくれた。俺はいつもプリンスに会いたいわけではなかったが、その日はそうだった。俺はそのアイデアに興奮していて、本気だと彼女に言った。でも、プリンスから電話がかかってくることはなかった」

「ある日、あるライターが、80年代にプリンスのレーベルにいたトニー・ルマンというシンガーのアルバムを聴かせてくれた。最初の曲は俺の曲のように聴こえたし、タイトルも“Higher Than High”だし、アルバムの裏には俺の名前もあった。俺がその曲を作ったのか? いや、ただ俺に捧げられたんだ。クールだったよ。人々が俺の音楽にインスパイアされるのを誇りに思う。何か正しいことをしたような気分になるんだ」

この曲は、ストーンとプリンスが一緒に仕事をしているという噂がマスコミに流れた翌年の1989年にリリースされました。