『The Dark Side Of The Moon』のオリジナル・トラック10曲をそれぞれ解釈/再構築し、オリジナルと同様にシームレスに繋ぎ合わせて1つの壮大な作品を作り上げただけでなく、アナログレコードには、最終トラックとして、再録音からインスパイアされた13分のオリジナル楽曲がボーナス・トラックとして収録されています。
このアルバムについてウォーターズはこう話しています。
「(パンデミック中に行われたロックダウン・セッションの音源をまとめた、2022年12月発売のアルバム)『The Lockdown Sessions』のためにストリップ・ダウン(※余分なものを取り除いてシンプルなものにすること)した曲をレコーディングしたとき、『The Dark Side Of The Moon』の発売50周年が目前に迫っていた。『The Dark Side Of The Moon』は、オリジナル作品への賛辞としてだけでなく、アルバム全体の政治的、感情的なメッセージに改めて取り組むためにも、同様のリワークを行うのに適した候補になるのではないかと思いついた。ガスとショーンと話し合い、くすくす笑ったり、お互いに“お前は気が狂っているに違いない”と叫んだりするのを止めて、私たちはそれをやることに決めた。本当に素晴らしい作品に仕上がったし、みんなに聴いてもらえるのが楽しみだ。これは、明らかにかけがえのないオリジナルの代替品ではない。しかし、これは79歳の老人が50年の時を越えて29歳の目を見つめ、私の父についての詩を引用してこう言うための方法なのだ。“私たちは最善を尽くし、彼の信頼を守った。父は私たちを誇りに思っただろう”。それにこれは、ニック(メイスン)やリック(リチャード・ライト)、デイヴ(デヴィッド・ギルモア)、そして私が誇るべきレコーディングに敬意を表するという意味もある」