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『ライヴエイド』を題材にしたミュージカルをボブ・ゲルドフと演出家が共同制作 2024年1月にロンドンで初演

2023/10/02 20:54掲載(Last Update:2023/10/03 10:50)
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20世紀最大のチャリティーコンサート『ライヴエイド』を題材にしたミュージカルを、同コンサートの発起人ボブ・ゲルドフ(Bob Geldof)と、ブロードウェイ&ウエストエンドの演出家のルーク・シェパードが共同制作します。シェパードが企画・演出する『Just For One Day』と名付けられたこのミュージカルは、2024年1月26日から3月30日にかけてロンドンのオールド・ヴィック・シアターで世界初演される予定です。

シェパードは、サイトDeadlineのインタビューの中でこのミュージカルについて明らかにしています。

シェパードによると、このミュージカルは、このイベントを成功させようとする技術者から、救護テントを運営していた救急隊員まで、『ライヴエイド』をあらゆる角度から取り上げる作品になるという。

『ライヴエイド』で演奏された曲の多くはこのミュージカルにも登場しますが、俳優たちがロックスターたちを演じるのではないという。ボブ・ゲルドフ役の俳優も登場しますが(演じるのはクレイジ・エルス)、シェパードは「アーティストに扮してトリビュートするようなことはしない」そうで、「あの日の特別な音楽は、ミュージカル・シアターのアーティストたちによって歌われます」と説明しています。

シェパードは「『ライヴエイド』を作った人、そこにいた人、体験した人、そして僕の母もそこにいて、そのことをたくさん話してくれた。それらが、この映画の登場人物にも影響を与えている。つまり、このショーは本質的に人々のための『ライヴエイド』であり、一種のトリビュート・アクトのショーとは違うんだ」と強調しています。

ゲルドフは『ライヴエイド』で演奏された楽曲の音楽著作権に関しても制作に協力しています。シェパードは、実際にどの曲が演奏されるかは明らかにしていませんが、インタビュアーがクイーンの「We Are The Champions」と「Bohemian Rhapsody」を口ずさむと、シェパードは、うなずいています。

【update:2023/10/03 10:50】

英BBCによると、このミュージカルでは、クイーン、U2、エルトン・ジョン、ポール・マッカートニー、スティングらがその日に演奏した曲が披露されるという。

ゲルドフは英BBCのインタビューの中で、「これはトリビュートではない。そんなことするつもりはない。だから、口ひげを生やしたフレディの格好をした人はいない。曲がドラマを動かしているんだ」と話しています。

ミュージカルのタイトルである『Just For One Day』はデヴィッド・ボウイの「Heroes」の一節にちなんで命名されました。

ミュージカルのプロットは、バンドエイドとライヴエイドがどのように組み合わされたかの舞台裏と、実際の出来事にインスパイアされたラヴストーリーとなるようです。

ゲルドフは「この物語は、当日の実際の証言に基づいている。この作品を通して、実在の人々が自分たちの物語を語っているんだ。だから複雑な演劇なんだよ」と話しています。

このミュージカルはバンド・エイド・チャリタブル・トラストの全面的な許可を得て制作されており、チケット売上の10%が寄付されます。

ゲルドフは、このミュージカルを構想したルーク・シェパードと脚本家のジョン・オファレルから、ショーのアイデアを最初に持ちかけたときのことを振り返っています。

「彼らはやってきて“断られるのは分かっているけど、私たちはやりたいんだ。私たちの父親がこの日のことをいつも話していたから。私たちはこれは演劇だと思うのです”と言っていた」

ゲルドフはその後、このプロジェクトにゴーサインを出す前、このミュージカルのワークショップに参加しました。「圧倒された。その場に居合わせた人誰もが感動して涙を流していた」と話しています。