この曲は、レベッカ・ミラー監督の新作映画『She Came to Me』のために書き下ろしたオリジナル曲。映画のエンドクレジットで流れます。
『プルーフ・オブ・マイ・ライフ』や『50歳の恋愛白書』などで知られるレベッカ・ミラーが監督を務める『She Came to Me』は、ニューヨークを舞台にしたロマンチックコメディ。復帰作のオペラを完成させることができず、スランプに陥った作曲家の男(ピーター・ディンクレイジ)が元セラピストの妻(アン・ハサウェイ)の提案でインスピレーションを探求する旅に乗り出すというストーリーです。
スプリングスティーンと仕事をすることになった経緯について、ミラー監督はこう話しています。
「ブルースの音楽は本当に大好き。『She Came to Me』のエンディングにはオリジナル曲が欲しかった。ブルースだったらいいのにと密かに願っていたのですが、ありそうもないことだと思っていたので、尋ねるのは気が進まなかったし、率直に言って、私は少し恥ずかしがり屋でした。
(この映画の作曲家であるザ・ナショナルの)ブライス・デスナーが、ブルースならこの映画を気に入るに違いないと私に尋ねるように勧めたので、私は彼に声をかけました。ブルースと(妻の)パティ・スキャルファが映画を観ることになり、嬉しいことに、2人ともこの映画を気に入ってくれたんです。ブルースは、数日かけて何か曲が浮かばないか考えてみると言っていました。その結果、奇跡的に“Addicted to Romance”が生まれました。彼はこの映画からインスピレーションを受けたと言っており、私にとってはとても光栄なことです」
「Addicted to Romance」 はロン・アニエロとデスナーがプロデュースしました。デスナーがオーケストレーションし、デヴィッド・チャルミンがミックスを担当。バッキング・ヴォーカルのパティ・スキャルファ、トロンボーンのBenjamin Lanz、トランペットのyle Resnickも参加しています。
ブライス・デスナーは、こう話しています。
「レベッカ・ミラーの新作『She Came to Me』でのコラボレーションは、僕がこれまで映画制作に携わった中で最もやりがいのある、クリエイティブな体験のひとつとなった。撮影前に作曲家が映画に深く関わることは稀であり、映画の物語に不可欠な2つのスクリーン上のオペラとスコアについてレベッカと密接に仕事をすることができたことは、僕にとってスリリングなことでした。それに加えて、ブルース・スプリングスティーンと直接コラボレーションすることは僕の生涯の夢であり、この映画のために彼の曲“Addicted to Romance”のプロデュースとオーケストレーションを手伝うことができたのは、とても光栄に思っています」