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坂本龍一の最後のピアノ・ソロ演奏を記録したコンサート映画『Opus』 東京国際映画祭で上映決定

2023/09/27 18:18掲載
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Ryuichi Sakamoto | Opus ©KAB America Inc./KAB Inc.
Ryuichi Sakamoto | Opus ©KAB America Inc./KAB Inc.
坂本龍一の最後のピアノ・ソロ演奏を記録したコンサート映画『Ryuichi Sakamoto | Opus』が10月23日から開催される<第36回東京国際映画祭>で上映されることが決定。Nippon Cinema Now部門での上映で、10月24日と10月30日の2回上映される予定です。

■Nippon Cinema Now
『Ryuichi Sakamoto | Opus』
監督:空 音央

<上映スケジュール>
●TOHOシネマズ 日比谷 スクリーン12 (車椅子スペースあり)
10/24 [TUE] 21:20- (本編103分) -
一般¥2000 学生¥1600
学生当日¥500(上映当日0:00~)

●丸の内ピカデリー2 (車椅子スペースあり)
10/30 [MON] 20:40- (本編103分) -
一般¥2000 学生¥1600
学生当日¥500(上映当日0:00~)
10/14(土)10:00より販売開始
価格は全て税込みです。

■<第36回東京国際映画祭>サイト内 作品ページ
https://2023.tiff-jp.net/ja/lineup/film/3605NCN07

本作は9月5日に<ベネチア国際映画祭>でワールドプレミア公開されました。日本国内での上映は<第36回東京国際映画祭>は10月5日上映の<山形国際ドキュメンタリー映画際>に続き2番目です。

ガンとの闘病で長らく表舞台から遠ざかっていた坂本龍一が、NHKの509スタジオで行ったピアノソロを収録。このパフォーマンスの模様は『Ryuichi Sakamoto: Playing the Piano 2022』として2022年12月に配信され、2023年1月にはNHK総合で『坂本龍一 Playing the Piano in NHK & Behind the Scenes』として放送されましたが、長編コンサート映画として編集されて劇場公開されます。

収録が行われたのは、自身がその響きをこよなく愛するNHKの509スタジオ。病により演奏を長く続ける体力がないため撮影は1日2、3曲時間をかけて丁寧に行われました。

坂本は20曲を演奏。YMO時代から、『ラストエンペラー』や『戦場のメリークリスマス』の映画音楽、そして最後のアルバム『12』の音楽まで全キャリアにわたっています。

坂本は、遺した声明の中で「このプロジェクトは、自分がまだ演奏できるうちに、僕の演奏を未来に残す価値のある形で録音する方法として考え出されました。レコーディングにはNHK放送センターの509スタジオをお借りしましたが、ここは日本で最高の音響を提供してくれる場所だと思います」と説明しています。

また坂本によると、監督を務めた息子の空音央から、撮影の準備の時間を確保するため、事前に収録したい曲を選ぶように言われていたという。

坂本は「すべての曲を自宅で演奏し、それをiPhoneで録音して、朝から夜にかけての時間の流れを表現するコンサート全体の構成を構築しました。曲ごとにカメラの位置や照明が大きく変わるように、すべて綿密に絵コンテが作られました」と説明しています。

制作には、米国の撮影監督ビル・カースティンを筆頭に30人近いスタッフが参加し、3台の4Kカメラを使って撮影されました。

坂本は「自分のパフォーマンスをこのような形でみんなと共有する最後のチャンスかもしれないと思い、少し緊張しながら撮影に臨みました。1日に数曲、丁寧にレコーディングしました」と説明しています。

本作には、「The Wuthering Heights」(1992年)や「Ichimei - Small Happiness」(2011年)など、これまで坂本がピアノソロ演奏したことのない作品が多数収録されているほか、YMO「Tong Poo」にも新たなアレンジが加えられています。

坂本は「ある意味、これが最後の演奏の機会だと思いながらも、新たな境地を開拓できたという思いもありました。一日数曲を集中して演奏するだけでも、この時期には精一杯でした。その苦労がたたったのか、終わった後は完全に虚脱感に襲われ、1カ月ほど体調が悪化しました。それでも、生前にレコーディングができたこと、納得のいく演奏ができたことに安堵しています」と声明を結んでいます。

映画『Opus』は、坂本のマネージャーであり、妻でもあるノリカ・ソラが、Albert Tholen、Aiko Masubuchi、Eric Nyariと共にプロデュースし、Jeremy Thomasがエグゼクティブ・プロデューサーとしてクレジットされています。

以下は以前に公開された映像

YMO「Tong Poo」のパフォーマンス映像


ティーザー映像
©KAB America Inc./KAB Inc.