坂本龍一 - Photo by zakkubalan (c)2022 Kab Inc.
坂本龍一 の最後のパフォーマンスを撮影したコンサート映画『Opus』から新たなクリップ映像としてYMO「Tong Poo」のパフォーマンス映像が公開されています。
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本作は9月5日に<ベネチア国際映画祭>でワールドプレミア公開されました。
ガンとの闘病で長らく表舞台から遠ざかっていた坂本龍一が、NHKの509スタジオで行ったピアノソロを収録。このパフォーマンスの模様は『Ryuichi Sakamoto: Playing the Piano 2022』として2022年12月に配信され、2023年1月にはNHK総合で『坂本龍一 Playing the Piano in NHK & Behind the Scenes』として放送されましたが、長編コンサート映画として編集されて劇場公開されます。
収録が行われたのは、自身がその響きをこよなく愛するNHKの509スタジオ。病により演奏を長く続ける体力がないため撮影は1日2、3曲時間をかけて丁寧に行われました。
坂本は20曲を演奏。YMO時代から、『ラストエンペラー』や『戦場のメリークリスマス』の映画音楽、そして最後のアルバム『12』の音楽まで全キャリアにわたっています。
坂本は、遺した声明の中で「このプロジェクトは、自分がまだ演奏できるうちに、僕の演奏を未来に残す価値のある形で録音する方法として考え出されました。レコーディングにはNHK放送センターの509スタジオをお借りしましたが、ここは日本で最高の音響を提供してくれる場所だと思います」と説明しています。
また坂本によると、監督を務めた息子の空音央から、撮影の準備の時間を確保するため、事前に収録したい曲を選ぶように言われていたという。
坂本は「すべての曲を自宅で演奏し、それをiPhoneで録音して、朝から夜にかけての時間の流れを表現するコンサート全体の構成を構築しました。曲ごとにカメラの位置や照明が大きく変わるように、すべて綿密に絵コンテが作られました」と説明しています。
制作には、米国の撮影監督ビル・カースティンを筆頭に30人近いスタッフが参加し、3台の4Kカメラを使って撮影されました。
坂本は「自分のパフォーマンスをこのような形でみんなと共有する最後のチャンスかもしれないと思い、少し緊張しながら撮影に臨みました。1日に数曲、丁寧にレコーディングしました」と説明しています。
本作には、「The Wuthering Heights」(1992年)や「Ichimei - Small Happiness」(2011年)など、これまで坂本がピアノソロ演奏したことのない作品が多数収録されているほか、YMO「Tong Poo」にも新たなアレンジが加えられています。
坂本は「ある意味、これが最後の演奏の機会だと思いながらも、新たな境地を開拓できたという思いもありました。一日数曲を集中して演奏するだけでも、この時期には精一杯でした。その苦労がたたったのか、終わった後は完全に虚脱感に襲われ、1カ月ほど体調が悪化しました。それでも、生前にレコーディングができたこと、納得のいく演奏ができたことに安堵しています」と声明を結んでいます。
映画『Opus』は、坂本のマネージャーであり、妻でもあるノリカ・ソラが、Albert Tholen、Aiko Masubuchi、Eric Nyariと共にプロデュースし、Jeremy Thomasがエグゼクティブ・プロデューサーとしてクレジットされています。
以下は以前に公開された映像
ティーザー映像
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