リーダー/サイドマンとして多くの重要作に関わったジャズ・ベーシストの巨匠、
リチャード・デイヴィス(Richard Davis)が死去。デイヴィスの娘によると、9月6日の午後、2年間のホスピス療養の末に亡くなっています。93歳でした。
リチャード・デイヴィスは1930年4月シカゴ生まれ。音楽一家の出身で、高校時代は著名な音楽教師ウォルター・ダイエットのもとでコントラバスを学ぶ。ダイエットはデイヴィスにクラシック作品と1940年代後半に台頭してきたジャズの即興ムーブメントの間を織り交ぜる技術を教えた。その後ヴァンダークック音楽大学でベースを学んだ後、1954年に20代前半でニューヨークに移る。クラシック界で活躍後、1950年代の中頃からアーマッド・ジャマル、サラ・ヴォーンらのバンドに参加。その後のエリック・ドルフィーのバンドにおける活躍で世界最高峰のベース奏者としての地位を確立した。
彼のアルバムへの貢献で最もよく知られているのは、エリック・ドルフィーの『Out to Lunch!』、アンドリュー・ヒルの『Point of Departure,ー』、ヴァン・モリソンの『Astral Weeks』など。
70年代にはMUSEレーベルなどに代表作を録音した。
またデイヴィスは40年以上にわたってウィスコンシン大学で教鞭をとっていた。