The Clash / London Calling
ザ・クラッシュ(The Clash) のアルバム『London Calling』に収録されている「The Guns Of Brixton(邦題:ブリクストンの銃)」は、
ポール・シムノン(Paul Simonon) が初めて作曲し歌った曲です。シムノンはThe New Cueの最近のインタビューの中で、この曲が生まれた経緯について話しています。
「いつもいろいろなことを考えていたんだけど、(マネージャーの)バーニー・ローズと一緒にアートワークや服を作ったり、服を塗ったりすることに気を取られていたんだ。初日からからほぼノンストップでツアーをしていたから、ツアーが続く限り、休みはなかった。7年間ノンストップだった。いろいろなことが起こって、それがあの曲になったんだ。そうだ、もう一度やってみよう、とね」
この曲は、1972年のジャマイカ映画『ハーダー・ゼイ・カム』にインスパイアされたもので、ジミー・クリフがレゲエのスター歌手を夢見る青年アイヴァンを演じています。アイヴァンは、田舎からなけなしの金を握りしめて首都キングストンへやってくる。何とかレコーディングのチャンスを得て自作曲を吹き込むも、収入にならず犯罪組織に加わってしまう。やがてお尋ね者になった彼の曲はヒットを記録し、人気を博すのだが・・・というストーリーです。
シムノンは、ジョー・ストラマーとミック・ジョーンズという2人の天才ソングライターを擁するバンドに自分の曲を持ち込むのは、ちょっと怯むことだったと認めています。
「それが問題なんだ。ストラマー/ジョーンズとどうやって競争するんだよ? 競争するんじゃなくて、自分の考えを出そうとしているだけなんだ」
彼のバンドメイトは彼を叱咤激励しました。
「ミックとジョーはいつも本当に励ましてくれた。実際、俺は最初、“Guns Of Brixton”の歌詞をジョーに渡して歌ってもらったんだよ。彼はこう言ったんだ、“いや、君が歌うべきだ、これは君の歌詞だ”とね」
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