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エリック・クラプトン、ロビー・ロバートソンについて語る 「彼は大切な友人だった」「ロビーには先見の明があった」

2023/08/24 10:50掲載
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Robbie Robertson and Eric Clapton
Robbie Robertson and Eric Clapton
エリック・クラプトン(Eric Clapton)は新しいインタビューの中で、亡くなったロビー・ロバートソン(Robbie Robertson)に敬意を表し、ロバートソンについて振り返っています。

クラプトンは新型コロナウイルス以降、もうメインストリームのジャーナリストと話すことはありませんが、あるユーチューバーは彼の考えを伝える信頼できる情報源となっています。YouTubeチャンネルのThe Real Music Observerの取材に応じて「君となら安心して話すことができる」と話しています。

このインタビューの中でクラプトンはロバートソンについて振り返っています。

「僕にとってザ・バンドは、みんな巨人だったから素晴らしかった。彼らは一人一人が巨人で、(ロビーには)先見の明があった。彼がすべての曲を書いたことは間違いない」

クラプトンは、うまくいくはずがないとわかっていながらも、ザ・バンド(The Band)のメンバーに加わりたいという願望を繰り返しています。

「もしロビーが“参加したいか?”と言っていたら、僕は“イエス”と答えたかもしれない。でも、僕はすでに(当時)有名人だったが、彼ら個人は誰も有名人ではなかったから、そうはしなかっただろう。それが彼らの特徴であり、彼らの名前さえも匿名だった。匿名性を常に求め、リズム・セクションにいたかった僕にとって、それはまた魅力的なことだった。変装してでも忍び込んでリズム・ギターを弾くことができれば、実現できたかもしれない。でも、それは決して起こらなかった」

クラプトンはまた、ロバートソンも出演を予定していたという、9月23日と24日にロサンゼルスで開催されるギターの祭典<クロスロード・ギター・フェスティバル>への出演に先立ち、今後のソロ・ライヴでザ・バンドの曲を演奏することで、ロバートソンに敬意を表したいとも話しています。

しかし、クラプトンは友人のギター・パートを演奏するのは難しいだろうと認めています。

「人々が彼の仕事を過小評価するとき、彼らはそれをやってみたいのだと思う。

曲のイントロとか、些細なこととか、その場の思いつきでやっているようなところが、僕にとっては彼独特の魅力のひとつなんだ。それがうまくいくことを今知ったばかりのように聴こえるが、でも、もっともっと練られているはずなんだ。僕は彼のことをよく知っているから、彼が何をするにしても実に的確であることを知っている。あの表現のエッジを再現するのはとても難しい。ミスをせず、失敗せずに。本当に、本当に難しいんだ」

クラプトンはまた、ロバートソンがギタリストとしては特に変わった能力を持っていたことも話しています。

「彼はボクサーのような手をしていた。彼はピアノも弾けたが、指がとても幅広かった。太くはないけど、2本の弦を同時にスライドさせるソウル・ギタリストはたくさんいるけど、彼らはたいてい(2本の指を)横にして弾く。彼は1本の指で2本の弦をカバーすることができた。これは本当に珍しい」

そしてクラプトンはこう話しています。

「彼は大切な友人だった。病気のことは話してくれたけど、それが何かを尋ねたことはなかった。彼が亡くなってとても悲しいということ以外、知りたいことはないんだ。その時その場にいた僕らにとって、どれほどの穴が空いたのか、みんなは知る由もないだろう」