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エアロスミス「Train Kept a Rollin'」のオープニングソロギターを演奏したスティーヴ・ハンター 参加の経緯やノンクレジットの理由を語る

2023/08/22 16:55掲載
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Aerosmith / Get Your Wings
Aerosmith / Get Your Wings
エアロスミス(Aerosmith)の2ndアルバム『Get Your Wings(邦題:飛べ!エアロスミス)』に収録されている「Train Kept a Rollin'」のオープニング・ソロ・ギターは、ジョー・ペリー(Joe Perry)ではなく、セッション・ギタリストのスティーヴ・ハンター(Steve Hunter)が演奏しています。ハンターはクレジットされていません。ハンターは、米Guitar World誌の新しいインタビューの中で、参加することになった経緯を話しています。

Q:「Train Kept a Rollin'」のオープニング・ソロを録音するために、エアロスミスのスタジオに入ることになった経緯は?

「ある晩、突然決まったんだ。ある種の政治的なことが起こっていたんだと思う。どのレーベルも、自分たちで演奏できると思っているバンドと契約したのに、スタジオ・ミュージシャンばかりが参加したアルバムが出ることに腹を立てていたんだ。追加の人のために余分なお金を支払っていたし、そもそも演奏できるはずだからバンドと契約したわけだしね」

Q:あなたの参加は秘密にしなければならなかったようですね。

「絶対に知られたくなかったのは間違いない。問題は、アルバムは録音してしまったら、もう変更不可能であることなんだ。ライヴのように、悪い夜があっても良い夜で挽回できるようなものではない。アルバムは可能な限り良いものであることが重要であり、それが基本的に“Train Kept a Rollin'”を演奏するためにスタジオに呼ばれた理由なんだ。テイクを終えて翌日にミキシングを始める必要があったんだけど、“ジョーが壁にぶち当たっていた”と説明を受けたんだ」

Q:当時、ジョーはそのことに気づいていましたか?

「おそらく気づいていなかったと思う。でも、大したことじゃなかった。僕はスタジオで何百回もああいう壁にぶち当たっていたからね。ジョーの“Train Kept a Rollin'”の時もそうだったんだ。

僕がスタジオのロビーに座ってタバコを吸っているのを見た(同アルバムのプロデューサー)ジャック・ダグラスが“セッションに参加しないか?”と言ったので、僕は“ああ、いいよ。何が必要だ?”と言ったんだよ」

Q:ジョーのようなプレーを求められたのですか?

「彼らが何を探しているのかを教えてくれた。ソロを数回やったら彼らは満足してくれた。それでおしまい。それからまたロビーに戻って座ったんだ。

今思えば、彼らは確かに“君がこの曲で演奏したことは誰にも言わない方がいい。誰にも言わないでくれ。誰も知らないんだ”と言っていた。何年か後にジョーがバンドを脱退するまで、このことが話題になることはなかったと思う。誰にも知られないのはちょっと残念だったけど、その時点で僕はセッション・ワークという諸刃の剣に慣れていたんだ」