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『シュガーマン 奇跡に愛された男』の奇跡の男 シンガーソングライターのロドリゲス死去

2023/08/10 00:43掲載
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Rodriguez / Searching for Sugar Man
Rodriguez / Searching for Sugar Man
2012年にアカデミー賞を受賞したドキュメンタリー映画『シュガーマン 奇跡に愛された男(原題:Searching for Sugar Man)』で、その小説よりも奇妙で、ありえないようなキャリアが記録された、シンガーソングライターのロドリゲス(Rodriguez)ことシクスト・ロドリゲス(Sixto Rodriguez)が死去。彼の公式サイトで発表されています。81歳でした。

シクスト・ロドリゲスはメキシコ移民の両親の子としてデトロイトに生まれた。1970年の『Cold Fact』と1971年の『Coming to Reality』の2枚のアルバムをレコーディングし、「Sugar Man」や「I Wonder」などを収録した。どちらのアルバムも売れず、彼はアメリカ音楽界から消えた。彼はその後、肉体労働者の仕事に専念し、やがて公職に何度も立候補した。1981年にはデトロイト市長選に出馬した。

ロドリゲスは知らなかったが、彼の音楽は海外、とりわけ南アフリカで大きな支持を得た。彼のアルバムは大量に売れ、彼の曲は反アパルトヘイト賛歌となった。ロドリゲスが南アフリカのファンと接触するまで、彼の死に関する噂は絶えなかった。彼は引退状態から抜け出し、1998年に南アフリカで初のツアーを行い、何千人ものファンが絶叫した。

初めてアルバムを発表してから40年近くが経ち、アメリカでも再評価されはじめた。『Cold Fact』と『Coming to Reality』は2009年に再発された。彼のあり得ない物語は、2012年にマリク・ベンジェルールが監督したドキュメンタリー映画『シュガーマン 奇跡に愛された男』で語られ、アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞した。北米ツアーもソールドアウトとなり、ロドリゲスはスポットライトを浴びることになった。