Have You Got It Yet? The Story of Syd Barrett and Pink Floyd
ピンク・フロイド(Pink Floyd)の
デヴィッド・ギルモア(David Gilmour)は、
シド・バレット(Syd Barrett)との関係について「ひとつふたつ後悔していることがある」と、バレットの新しいドキュメンタリー映画『Have You Got It Yet? The Story of Syd Barrett and Pink Floyd』の中で語っています。
ドキュメンタリーの最後の方で、ギルモアはバレットとの個人的なつながりを振り返り、こう話しています。
「僕らはみんなとても若かったけれど、できる限りのことはしたつもりだ。でも、ひとつふたつ後悔していることがある。彼の家族がそれを思いとどまらせていたが、僕は彼に会いに行ったことはなかったし、彼の家に行ってドアをノックしたこともなかったのを後悔している。シドも僕も、彼の家にお茶を飲みに行く人が1人か2人いれば、何か得るものがあったかもしれないと思うんだ」
以下は映画のトレーラー映像
このドキュメンタリーは、受賞歴のある映画監督ロディ・ボガワと、ピンク・フロイド作品のジャケット・カヴァーを制作した
ヒプノシス(Hipgnosis)の共同設立者でグラフィック・デザイナーの故
ストーム・トーガソン(Storm Thorgerson)が共同で監督を務めています。トーガソンが2013年に亡くなった後もドキュメンタリーの制作は続いていました。製作はマーキュリー・スタジオ。
ピンク・フロイドの初期の時代と、狂気に満ちたバレットの人生を記録した作品。映画のタイトル『Have You Got It Yet?』はバレットがピンク・フロイドの最後の練習に持ち込んだ未発表曲にちなんで名付けられています。
このドキュメンタリーには、ピンク・フロイドのバンド・メンバーである
デヴィッド・ギルモア(David Gilmour)、
ニック・メイスン(Nick Mason)、
ロジャー・ウォーターズ(Roger Waters)の新しいインタビューも含まれます。
また、バレットの妹ローズマリー・ブリーン、ピンク・フロイドのマネージャーであるピーター・ジェナーとアンドリュー・キング、ザ・フーの
ピート・タウンゼント(Pete Townshend)、ブラーの
グレアム・コクソン(Graham Coxon)、MGMTのアンドリュー・ヴァンウィンガーデン、劇作家のトム・ストッパードなどの新しいインタビューも含まれます。ナレーションが俳優のジェイソン・アイザックスが担当しています。
この映画のために、ピンク・フロイドとバレットのソロ曲約50曲の権利も確保しています。
マーキュリー・スタジオのCEOアリス・ウェッブは声明で以下のように述べています
「シド・バレットはピンク・フロイドの共同創設者以上の存在でした。彼はクリエイティブなものを生み出す動力源であり、ポップカルチャーのアイコンとなり、そして、彼の存在は、その後の音楽の中に生き続けたため、誰もが彼がどこに行ったのか不思議に思うようになりました」
ボガワ監督は声明で以下のように述べています。
「ブライアン・ウィルソンやカート・コバーンをはじめ、音楽や芸術の世界で爆発的な創造力を発揮した多くの人々が、その成功によって生み出されるプレッシャーを受けて壊れやすい高揚したエネルギーに依存している、という悲劇的な話です。この映画は、彼のバンド仲間、恋人、友人、ミュージシャンたちのレンズと記憶を通して、音楽界で最も象徴的なカルト人物の一人を描くだけでなく、60年代半ばに育った友人たちのグループを振り返り、その素晴らしい文化の瞬間の理想主義、野心、希望、夢を描いています」