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プリンス「Sign O' The Times」がジーザス・ジョーンズ「Right Here, Right Now」に影響を与えた理由 マイク・エドワーズ語る

2023/07/30 21:33掲載
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Jesus Jones
Jesus Jones
ジーザス・ジョーンズ(Jesus Jones)の代表曲のひとつ「Right Here, Right Now」は、プリンス(Prince)「Sign O' The Times」から影響を受けた曲で、歌詞だけでなく、デモ・ヴァージョンではベースラインとドラムをサンプリングしていました。フロントマンのマイク・エドワーズ(Mike Edwards)は英Louderの新しいインタビューの中で、この曲の舞台裏について語っています。

「歌詞はベルリンの壁が崩壊することを歌っているよ。シンプル・マインドが“Sign O' The Times”をカヴァーしていて、この曲に対する彼らの熱意に共感したことを覚えている。彼らのヴァージョンだけではないけど、“Sign O' The Times”はとても憂鬱な曲で、時代に対するとても暗い見方を持っているんだ」

プリンスの曲は、エイズ、クラックの蔓延、ギャングの抗争、社会の崩壊について歌ったものでした。

この曲は1987年にリリースされましたが、この年代の終わりには、新たな楽観論が生まれていました。「僕は“ベルリンの壁が崩壊する。そんなことが起こるとは思ってもみなかった”と思っていた」。エドワーズは、自分が生きている時代に合わせて「Sign O' The Times」を再創造することにしました。「Right Here, Right Now」の歌詞は「Sign O' The Times」にインスパイアされています。

影響は歌詞だけではありませんでした。

「デモ・ヴァージョンのベースラインとドラムは、すべて“Sign O' The Times”のループによるものなんだ。ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのギター・スタイルが欲しくて“Sign O' The Times”の2小節のループを弾いたんだ」

今でもそれに近いものが聴くことができます。この曲をプロデュースしたマーティン・フィリップスが手がけた12インチ・リミックスには、プリンスの曲に収録されているものと非常に近いベースパートが使われています。

「マーティン・フィリップスを起用したのは、彼がThe Beloved と仕事をしたことがあり、その仕事が気に入ったからだよ。でも、彼らのシングルの1曲(The Sun Rising)で、彼は当時よくあったように無断でサンプリングを使って、金銭的に大打撃を受けたんだ」

そのため、「Sign O’The Times」からのサンプリングが曲の最後まで流れる「Right Here, Right Now」についてフィリップスは 「まずそれを変えよう」 と考え直し、バンドがレコーディングする前に曲から「Sign O’The Times」の要素を削除しました。