Michael Jackson / Thriller
マイケル・ジャクソン(Michael Jackson) 「Beat It」のイントロに流れる7つのシンセサイザー音の元ネタは、今日のサンプル・コレクションのようなデモ・レコードに収録されていたものでした。シンセサイザーの専門家アンソニー・マリネッリは、自身のYouTubeチャンネルで実際にこのデモ・レコードを再生し、元ネタを紹介しています。
「Beat It」のイントロで流れるのは、シンクラヴィア・デジタル・シンセサイザーで演奏された7つのシンセサイザー音です。
シンクラヴィアの専門家ケヴィン・マロニーはマリネッリとの対談映像の中で、「Beat It」のイントロが、80年代にキーボード・マガジンで1ドルで購入できた『The Incredible Sounds of the Synclavier 2』という青いレコードのデモ・レコードからどのようにインスパイアされたかを紹介しており、マロニーは、マイケルはこのレコードから、それを使うことを思いついたと主張しています。
マロニー:
「僕が聞いた話では、マイケルがこれをを気に入って“Beat It”の冒頭に入れたんだ。実際にはレコードからではなく、他の誰かによって録音されたものだだったんだけど、彼らはシンクラヴィアからその音を再現したいと思ったんだよ。これはデニー・イェーガーがプログラムしたもののひとつで、(デモ・レコードに収録されているのは)デニー・イェーガーが実際に演奏しているんだ」
その後、マロニーはレコードを再生すると、「Beat It」のイントロに驚くほど似ているシンセサイザー音が流れます。マロニーによると、イェーガーが「Beat It」のクレジットを得ることはなかったという。トム・バーラーがこの曲のシンクラヴィア演奏にクレジットされています。海外メディアは、オリジナルのレコードはデモ・レコードであったため、今日のサンプル・コレクションのように、著作権の心配をすることなく音を使うことができる状態であったかもしれないと指摘しています。
「Beat It」ではクレジットを得ることはできませんでしたが、その後、イェーガーはアルバム『Bad』に参加。収録曲の「Dirty Diana」と「Smooth Criminal」にはシンクラヴィア・エフェクトとしてイェーガーがクレジットされています。
※元ネタは2分15秒過ぎから
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マイケル・ジャクソン「Beat It」
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