アメリカを代表する伝統的ポップ・ジャズ・シンガー、
トニー・ベネット(Tony Bennett)が死去。96歳でした。
AP通信や英BBCが訃報を伝えています。広報担当のシルヴィア・ワイナーはAP通信に、ベネットは7月21日に故郷のニューヨークで亡くなったと語っています。死因は明らかにされていませんが、ベネットは2016年にアルツハイマー病と診断されていました。
ベネットはアルツハイマー病と診断された後も2021年までパフォーマンスとレコーディングを続けました。
70年以上にわたるキャリアの中で、ベネットは何百万枚ものレコードを売り上げ、生涯功労賞を含む20のグラミー賞を受賞しました。また、レディー・ガガ、アレサ・フランクリン、フランク・シナトラといったシンガーたちとの共演でも知られています。
彼の代表曲となった「霧のサンフランシスコ(I Left My Heart In San Francisco)」などのスタンダード楽曲やジャズのみならず、カントリー音楽やブルースなど従来のスタンダード曲以外のジャンルの楽曲も積極的に取り上げてヒットに結びつけ、幅広いタイプの楽曲の数々をオペラ唱法に基づく豊かな声量と細やかな解釈力で歌唱しました。フランク・シナトラはベネットのことを“業界最高のシンガー”と呼んでいました。