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赤ちゃんも生演奏に興奮する 「音楽はやっぱり生演奏がいいよね」 新しい研究結果

2023/07/18 15:07掲載
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Baby BananaMuffs
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赤ちゃんも「音楽はやっぱり生演奏がいいよね」と感じているようです。「赤ちゃんも生演奏に興奮する」という新しい研究結果が発表されています。

トロント大学の研究者たちは、赤ちゃんたちに生演奏と録画映像を観てもらう実験を行いました。その結果、生演奏の方が録画よりも注意を引き、より長い時間見続けていました。また赤ちゃんたちは生演奏を見ている間、心拍数は同期しており、演奏中の特定の瞬間に赤ちゃんたちは穏やかな気持ちになる一方で、例えばピッチやヴォーカル・リフが変化すると、赤ちゃんたちは一斉に興奮することもあったという。これは、たとえ乳児であってもライヴに参加することの影響を感じていることを示していると研究者たちは述べています。

研究者たちはコンサートホールで上演された子供向けオペラを鑑賞している合計120人の赤ちゃん(生後6ヶ月から14ヶ月)を分析しました。具体的には、61人の赤ちゃんが生演奏を、59人の赤ちゃんが録画されたものを鑑賞しました。研究チームは、録音版でも演奏者の大きさ、距離、音量がライヴ版と同じになるように細心の注意を払いました。

その間、研究者たちはコンサート会場の座席の背もたれに取り付けた心臓モニターとタブレットを使って赤ちゃんの反応を追跡しました。その後、学生研究助手のグループがすべての映像を分析し、赤ちゃんがいつステージを見たか、いつ目をそらしたかを正確に記録しました。

計12分間のパフォーマンス中、生演奏は72%の赤ちゃんの注意を引きましたが、録画は54%しか注意を引きませんでした。また赤ちゃんたちは、生演奏の方が、より長い時間見続けていました。

トロント大学スカーバラ校心理学科の助教授で、この新しい研究の共著者であるローラ・チレッリは「赤ちゃんたちの心拍数は、生演奏を見ている他の赤ちゃんと同じように速くなったり遅くなったりしました。赤ちゃんたちは、コンサートホールであらゆる注意散漫に対処していましたが、それでも注意は途切れることなく持続していました」と述べています。

チレッリ教授は、親しみのある歌を歌ったり、一緒に音楽に合わせて踊ったりするのを聞いた赤ちゃんは、社交的になる可能性が高いという最近の研究結果や、赤ちゃんは生後12ヶ月になる前から、音楽や歌に対して強い感情的反応を示すこともわかっているとも紹介し、こう述べています。

「音楽は、乳児が養育者や他の家族、さらには新しい知人とのつながりを育むことができる、非常に社会的で感情的な文脈となりうることがわかっています。今回の研究は、コミュニティーの中であっても、乳児が音楽と関わり、仲間の聴衆とつながっていることを示しています。

コミュニティーの中で音楽を体験したことがあるのかないのかわからないような小さな赤ちゃんであっても、このような形で音楽が届けられると、より興味を惹かれるようになるのです。音楽認知の研究者として、これは私たちが抱いている疑問のひとつなのです。ライヴ体験のどこに価値があるのか? 自分で音楽を聴く以上の何か根本的なことがライヴでの音楽体験にないなら、なぜ人々はわざわざ行くのでしょうか?」

この研究は、そもそも人間がなぜ音楽を消費し、ライヴに参加するようになるのかについて、重要な洞察を与えてくれるかもしれないと研究者たちは考えています。チレッリ教授はこう述べています。

「もし私たちが集団で夢中になるようなことが起こっていれば、私たちはお互いにつながっていることになる。それは経験を共有することを意味します。

これは必ずしも1回のパフォーマンスに限ったことではありません。私たちをとらえる瞬間があるのなら、私たちは一緒にとらえられているのです」