スラッシュ・メタルとグラム・メタル。80年代は特に二項対立にあり、明確に分かれていましたが、メガデスの
デイヴ・ムステイン(Dave Mustaine)によると、
メタリカ(Metallica)と
モトリー・クルー(Mötley Crüe)は実は似ていたという。サイトのConsequenceの新しいインタビューの中で持論を語っています。
「当時のグラムとスラッシュのように、メタルにはさまざまなサブ・ジャンルがあり、その分裂はごく初期から起こっていた。最初はみんなヘヴィ・メタルだった。それから、パワー・メタル・トリオと呼ばれる人たちが出てきて、“ヘヴィ・メタルはダメだ。スラッシュ・メタルだ”と言うようになった。わかった、わかった。
そして“俺たちはスラッシュじゃない、スピード・メタルだ”という奴がでてきた。“スピード・メタルってなんだ?”“俺たちはスラッシュより速いんだ”。わかった、わかった。
“俺たちはスラッシュでもスピードでもない...ブラック・メタルだ!”“ブラック・メタルって何だ?”“俺たちはダークサイドの話をする”。わかった、わかった。
“俺たちはブラックじゃない。俺たちはホワイト・メタルだ”“ホワイト・メタルって何だ?”“光の話をする”。わかった、わかった。
じゃあ、デスメタルは?他のタイプのメタルは?アウトロー・メタル、グラインド・メタル、パンク・メタルは?…」
「メタルという言葉は、それがどのようなジャンルの音楽であるかに関係なく、音楽のある種のヘヴィネスを表すためだけの修飾語になっている。ブリンク182のようなバンドはオルタナティヴ・メタルのようなものだし、グリーン・デのようなバンドもオルタナティヴ・メタル。パール・ジャムもオルタナティヴ・メタルだ。でも、彼らは果たして本当にそうなのだろうか? 彼らはポップ・バンドだ。ポップってどういう意味? 悪い言葉なのか? そう思う人もいるだろう。でも、実際には何を意味しているのだろうか? まあ、ポップとは“ポピュラー”の略だ。だから、メガデスが大衆受けするアルバムを出したとしたら、それはポピュラー・アルバムになる。『Countdown to Extinction』はトリプル・プラチナ・レコードで、おそらく近い将来、その認定を受けることになるだろう。あれは人気のあるアルバムだったから“ポップ・アルバム”になる。何が言いたいかわかるかい? なんて奇妙な用語なんだろうね」
続いてムステインは、スラッシュとグラムの音楽性について、2つのジャンルの共通点、特にメタリカとモトリー・クルーの共通点を指摘しました。
「グラムとヘヴィメタルの間にあるものは何だと思う? それを最小公倍数までに要約してみよう。モトリー・クルーとメタリカの最初の2枚のアルバムを見てみよう。最初のモトリー・クルーのアルバム『Too Fast for Love』にメタルトラックが入っていなかったとは言い切れない。というのも、“Take Me to the Top”や“Live Wire”には、ジェイムズ(ヘットフィールド)と俺がやっていたような、本当に速い右手のピッキングがある。ヴィンス(ニール)が最初に歌ったときとジェイムズが最初に歌ったとき、2人の声の位置はとても似ていた。2人とも本当に高い声で歌っていたんだ。
もしこの2曲をメタリカにレコーディングさせたら、すごくヘヴィになったと思う。俺たちはカヴァー曲をたくさんやっていたから、おそらく似たようなものになっていただろうね。
ドレスアップして、ハイヒールを履き、レザーを身につけ、化粧をし、ヘアスプレーをし、ベルトやチェーンや大きなフープイヤリングやアクセサリーを使い、爪にペイントを施し、マスカラや口紅やファンデーションに凝り始めるバンドがいるとき、そのような格好をした人に近づいて“あなたが目指しているイメージは何ですか?”と尋ねると、彼らはロックスターだと言うだろうね。小さな子供に“これは何?”と尋ねられたら、君は“ロックスターだ”と言うだろうね。“グラマーだね ”じゃなくてね」