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「Pop Muzik」の制作秘話をシンセポップ・ユニットのMが語る 41年ぶりの新曲リリース決定

2023/06/06 15:13掲載
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M - Pop Muzik (Official HD Video)
M - Pop Muzik (Official HD Video)
「Pop Muzik」のヒットで知られる、シンセポップ・ユニットのM。41年ぶりの新曲「Break the Silence」を6月23日にリリースします。

Mは、坂本龍一ともコラボレーションしたロビン・スコットによる音楽ユニットです。

英ガーディアン紙は新たに、1979年のヒット曲「Pop Muzik」の制作秘話を特集。その記事の中で、41年ぶりの新曲「Break the Silence」がリリースされることが発表されています。

以下、「Pop Muzik」特集のロビン・スコットのインタビューより

「僕はデヴィッド・ボウイのBeckenham Arts Labでシンガーソングライターとして活動していたが、パンクが起こり始めた頃、アートスクール時代の友人マルコム・マクラーレンと一緒に仕事をすることになった。パリでザ・スリッツのライヴ・レコーディングをしていたとき、ある人が僕に“自分で何かやってみたら?”と言った。僕はエンジニアに、スタジオに休止時間がないかどうか尋ねて、いくつかのアイデアを練ることができた。

“Pop Muzik”は、3コードのギターをかき鳴らすところから始まった。リズム、ブルース、ファンクのヴァージョンを試した後、友人のジョン・ルイスがロンドンのコヴェント・ガーデンに、とてもモダンな機材とエレクトロニクスを備えたスタジオを持っていることを思い出した。曲の土台を作った後、大きな輝かしいファンファーレで始まるようにしたかったので、ジョンがイントロをオルガンで演奏してくれた。その後、パリに戻って仕上げた。

ベースを弾いている僕の兄弟ジュリアンと、フランス人のキーボード奏者のウォリー・バダロウが飛び入り参加してくれた。ジュリアンにバスドラムとスネアを個別に録音してもらい、その後、ちゃんとしたドラマーが来てフィルを追加してくれた。バックヴォーカルのブリジット・ヴィンションとはパリのナイトクラブで知り合ったんだけど、彼女はフロアで最後に踊った人だった。アンドリューズ・シスターズのように“Pop, pop, pop muzik”と歌ってほしいと頼んだら、4部構成のハーモニーを1つずつ置いてくれた。リアルタイムで録音されたものはない。手間を惜しまず、順を追ってやっていった。僕は、ジョルジオ・モロダーのディスコ・ヒットのような分離したサウンドを追求していた。

Mという名前は、パリの地下鉄の標識に由来している。(スパイ・ドラマの)『0011ナポレオン・ソロ』を見て育った僕は、悪だくみが大好きだった。当時は1979年で、“Pop Muzik”は25年間のポップスへの一種のオマージュであると同時に、その使い捨ての性質に対するコメントでもあると考えていた。“ジャンピン・ジャックが手に入らない/ゲット・バックが欲しい(I can’t get Jumpin’ Jack / I wanna hold Get Back)”というのは、ローリング・ストーンズとビートルズへの言及だよ。Muzikのスペルは、エレベーター・ミュージック(※エレベーターや店内などで流されるような平凡で個性のない音楽)であるmuzakにちなんでいる。“New York, London, Paris, Munich”と歌ったのは、父が香水の出張販売員で“London. New York. Paris.”と書かれたボトルを持っていたからなんだ。

DJたちは、この曲がポップな曲であることを気に入り、全英2位、全米1位を獲得することができた。ニューウェイヴとディスコのハイブリッドで、すぐに時代遅れになるように作られたものがクラシックになるなんて面白いよね。僕はボウイと連絡を取り合っていたんだけど、彼はこう尋ねた。“どうやったらあんなクロスオーバーな曲が作れるんだい?”。それが“Let’s Dance”の種をまいたと思いたい」