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キース・ムーン最後のステージから45年 友人が当日を語る&伝説的な奇行は「彼は流されやすいだけ」とも語る

2023/05/26 20:06掲載
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Keith Moon
Keith Moon
ザ・フー(The Who)のドラマー、キース・ムーン(Keith Moon)最後のステージから45年を迎えました。ムーンと親しかった、元マイケル・シェンカー・グループのベーシスト、クリス・グレンはUltimate Classic Rockの新しいインタビューの中で当時を振り返っています。また、ムーンの伝説的なおふざけの全てがムーンのアイデアではなく「彼は流されやすいだけなんだ」と話しています。

1978年5月25日、映画『キッズ・アー・オールライト』のためのシークレット・ライヴが英国のシェパートン・スタジオ行われました。2年間のツアー休止を経てのライヴで、少数の観客の前で行われました。

ムーンの人生最後の10年間を知る人物であるクリス・グレンは、撮影されたパフォーマンスの映像を観るのは今でもつらいという。

「とても感情的になる。悲しいことに彼のベストからは程遠いものなんだ。その頃は体重がかなり増えていた。最悪なのは、ザ・フーとしてしばらく一緒に活動していなかったこと。撮影の翌週に彼に会ったんだけど、“撮影の前に集まって、ちょっと一緒に演奏すればよかった、そうすればもっとよかったのに”と言っていたよ」「ベストではない状態でも、キースがどれだけ優れていたかを思い出すために見る価値がある」

ムーンの悪ふざけはよく知られていますが、グレンはムーンの伝説的な奇行を直接体験しており、回顧録『Chris Glen: The Bass Business』の中で語っています。

ある時、2人はグラスゴーのホテルのペントハウスのスイートルームにいましたが、メガホンを盗んだムーンが窓を開けて、「この建物で爆弾騒ぎが起きている」と言い出し、警察の捜査が入ったことがありました。ムーンは逮捕され、警告を受けて釈放されました。

またグレンは、アメリカのホテルを出たムーンが、部屋の窓からテレビを投げるのを忘れていたため、1時間後に戻ってきたという話も語っています。

グレンは今回のインタビューの中で、ムーンの伝説的なおふざけのすべてがムーンのアイデアではなかったと主張しています。

「キースは、みんなが思っているよりも優しくて静かな男だった。ただ、彼は流されやすいだけなんだ。彼がプールに車を突っ込んだような話を聞くけど、あれは彼のアイデアじゃない。みんなが“さあ、キース、キース・ムーンらしくやってみろ! プールに車を突っ込むんだ!”と言うと、“わかった、じゃあそうするよ”と言うんだよ。面白いと思わなかったとか、後悔していたとか、そういう話じゃなくて、ただ、誰からも頼まれなかったらやらなかったという話しなんだ」