モトリー・クルー(Mötley Crüe)の初期アルバムでは、
ニッキー・シックス(Nikki Sixx)のベース演奏が密かに差し替えられていた? モトリーの新曲を制作しているプロデューサーの
ボブ・ロック(Bob Rock)は、モトリーの最初の4枚のアルバムについて、シックスが「夜中に誰かがやってきて、俺のパートを全部差し替えた」と言っていたと、クリス・ジェリコのポッドキャスト『This Is Jericho』で話しています。
ロックは、モトリーと1989年アルバム『Dr.Feelgood』に取り組んでいたときに、シックスがこう言っていたと話しています。
「彼は“俺はモトリー・クルーのアルバムで演奏したことはないと思う。夜中に誰かがやってきて、俺のパートを全部差し替えたんだと思う。だから、俺はベースの弾き方はよくわからないんだ”と言っていた。俺は“残念だね。君はここではベースを弾いているのに”と言ったよ。俺は『Dr.Feelgood』を通して彼と一緒に仕事をし、たくさんの編集をして、彼にすべての音を弾かせたんだ。
(2019年、モトリーは彼らの伝記映画『ザ・ダート: モトリー・クルー自伝(原題:The Dirt)』のサウンドトラックに新曲4曲を録音)
『The Dirt』を制作したとき、彼に会いに行って、デモを作り始めた。彼はベースを手に取り、弾き始めた。俺は“うわぁ、うわぁ、うわぁ。何が起こっているんだ?”となった。彼は5年間、ベースのレッスンを受けていた。突然、彼は素晴らしいベーシストになっていた。キャリアのその時点で、より良いものを求めたということが、とてもクールだと思うんだ。わかるかな? 素晴らしいと思うよ」
【update:2023/05/27 19:48】
ボブ・ロックは新たな声明を出し、「この話は文脈を無視して誤解されてしまった。ニッキーがモトリー・クルーのアルバムでベースを弾いていないなんて思ったことは一度もない」と述べています。
「昨日、クリス・ジェリコのポッドキャストで、ニッキー・シックスとモトリー・クルーと一緒に『Dr.Feelgood』の仕事をした話をした。残念ながら、インターネット上の多くの事柄と同様に、この話は文脈を無視して誤解されてしまった。俺が『Dr.Feelgood』でモトリー・クルーと仕事を始めたとき、バンドは初めてしらふで、特にニッキーはヘロインへの依存症から回復しつつあった。俺たちはよく冗談を言い合い、ニッキーは非常に自虐的なスタイルで、彼らの過去のアルバムで演奏したことすら覚えていないと言っていた。これは、俺たちが取り組んでいるアルバムのために、可能な限りベストを尽くし、バンドのキャリアで最高のアルバムを作るために現れたという、ニッキー流の表現だった。実際、そうなった。ニッキーがモトリー・クルーのアルバムでベースを弾いていないなんて思ったことは一度もない。彼は世界で最もユニークで才能のあるプレイヤーの一人であり、彼の楽器に対するアプローチは、長年にわたってモトリー・クルーを偉大なものにしてきた一因でもある」