デヴィッド・バーン(David Byrne)がお気に入りの音楽を毎月テーマを決めて紹介するプレイリスト企画『David Byrne Radio Presents』。5月のテーマは「エチオピアン・ジャズ」。
以下、デヴィッド・バーンの説明より
「先月、エチオピア音楽界の巨人が亡くなりました。Emahoy Tsegue-Maryam Guebrouは、ホンキートンクの修道女として知られていました。若い頃の彼女はエリートの一人で、スイスの寄宿学校に通っていました。彼女は車を所有し、女性の権利について率直な意見を発言しました。1939年にムッソリーニがエチオピアに侵攻すると、彼女はカイロに送られ、そこで西洋音楽を学びました。カイロで学んだ後、ロンドンの王立音楽アカデミーの奨学金を得ましたが、入学を拒否され、その後、修道院に入り、閉鎖されるまで10年間そこにとどまりました。その後、ピアノに戻り、最終的にエチオピアの音階とドビュッシーや他のヨーロッパの作曲家への愛を組み合わせた自作曲を作曲し、録音しました。彼女の音楽は、心を揺さぶる美しいものです。彼女についてのドキュメンタリー映画『Labyrinth of Belonging』があります。
エチオピアン・ジャズは眠れる美女です。1960年代から70年代初頭にかけて開花し、世界のあちこちで聴かれるようになりました。しかし、1974年にデルグ(ビルマのボルグやスロールクと混同しないように)と呼ばれる権威主義的な政権がエチオピアの社会生活を崩壊させた。1991年、17年間の沈黙の後、エチオピアに民主主義と音楽が戻ってきました。1997年、フランスの音楽プロデューサーがこの音楽を集め、録音し、“Ethiopiques”と呼ばれるレコードシリーズとしてリリースし始めた。これらの音源の多くは、そこから生まれたものです」
[Song List]
Mulatu Astatke Gubèlyé
Alemayehu Eshete Addis Abeba Bete
Emahoy Tsegué-Maryam Guèbrou Homesickness
Mulatu Astatke Yèkèrmo Sèw (A Man of Experience and Wisdom)
Mahmoud Ahmed Aynotche Terabu
Getatchew Mekurya Yègènèt muziqa
Tlahoun Gessesse Lantchi biye
Alemu Aga Abatatchin Hoy
Mulatu Astatke Tezeta (Nostalgia)
Emahoy Tsegué-Maryam Guèbrou Jerusalem
Mulatu Astatke Yègellé Tezeta
Alemayehu Eshete Ayalqem Tèdènqo
Tukul Band Bugalu (feat. Mulatu Astatke)
Emahoy Tsegué-Maryam Guèbrou The Homeless Wanderer
Ethio Stars Aderech Arada, Bekifir/Menged Lay Wodike (feat. Mulatu Astatke)
Getatchew Mekurya Aha gèdawo
Tewelde Redda Milènu
Mulatu Astatke & The Heliocentrics Cha Cha
Tesfa-Maryam Kidane Heywèté
Alemayehu Eshete Denyew Deneba