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オジー・オズボーン『Bark at the Moon』のジャケット写真の裏話を撮影者が語る 「オジーは犬を怖がっていた」

2023/05/01 20:00掲載
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Ozzy Osbourne / Bark At The Moon
Ozzy Osbourne / Bark At The Moon
オジー・オズボーン(Ozzy Osbourne)が唸る狼男に扮したアルバム『Bark at the Moon(邦題:月に吠える)』のジャケット・カヴァー。極寒のスタジオで長時間の夜間撮影が行われて大変だったと、この象徴的な写真を撮影した写真家のフィン・コステロが英Classic Rockで当時振り返っています。フィンによると、この撮影ではオジーが犬を怖がり、もう無理だとギブアップしたこともあったという。

この写真は1983年、凍てつくような寒さのシェパートン・スタジオでの夜間の長いフォト・セッションで撮影されました。

フィンは『Blizzard Of Ozz』と『Diary Of A Madman』のジャケット写真も撮影しましたが、望ましい視覚効果を生み出すための作業量の多さから、最も印象深いものとなったという。

「(巨額な制作費が投入された1959年の映画)『ベン・ハー』の撮影のようで面白かったよ」とフィンは笑い、続けて「当初のアイデアは、オジーがローマ時代の叙事詩に出てくるような姿で、狼の皮をマントのように頭にかぶるというものだった。でも、オジーは映画『エルム街の悪夢』のメイクアップを担当した人物に会って、彼の仕事に感銘を受けたので、代わりに狼男映画のパロディーをやることにしたんだ」と振り返っています。

オジーから狼男への変身と撮影自体に6時間以上かかり、費用は約5万ポンドかかり、4台のスモークマシン、発電機トラック、クレーン、照明装置など豊富な機材が費用に上乗せされました。

オジーの変身がようやく終わった後も、フォト・セッションは約5時間を要しました。

フィンはさらに振り返っています。

「あるショットでは、オジーはオオカミを演じ、両手と両膝をついて、その後ろに(古くから警備犬、放牧犬、軍用犬として活躍してきた)ロットワイラーを従えていた。僕はオジーが犬を怖がっていたことに気づかなかった。犬が見えているときは大丈夫だったけど、犬が後ろにいるときは全く違っていた。

その頃にはもう朝の5時になっていて、やがて彼は立ち上がって、もうこれ以上は無理だと言った。

結局、狼男のような格好をした彼、2日ほど前に出産したばかりの妻のシャロン、モーゼスバスケットに赤ちゃんを入れた乳母、そして紅茶を配りながらセットの中を歩き回るティーレディと、奇妙な早朝の会話をすることになったんだ。

最終的には完成したけど、すべてがとてもシュールだったよ!」